α世代の新たなる潮流:特性と未来への影響_Z世代との違いも徹底解説

近年注目されているα世代は、デジタルネイティブとして新たな価値観を持ち、その特性が社会にどのような影響を及ぼすのかが議論されています。本記事では、一般社団法人Re-Generationが企業さまと連携して実施させていただいた調査結果も踏まえ、α世代の特性や価値観、そしてZ世代との違いに迫ります。

右近宣人

1999年生まれ 神戸大学 法学部卒業
学生時代、NPO法人en-courege 9期 本部メンバーとして、事業/組織づくりに携わり、メンバー3700名・会員8万名規模に拡大
2023年6月、学生との面談経験と新規事業開発経験から、若者と企業が繋がる仕組みを創るため、 一般社団法人Re-Generationを設立
大企業・自治体と連携し、全国のZ世代/α世代を対象としたプログラムを企画・運営を行っている。

コンテンツ

α世代の概要

α世代の定義

α世代は、2010年以降に生まれた世代を指し、デジタルネイティブと呼ばれるように、スマートフォンやインターネットが当たり前の環境で育ってきました。従来の世代とは異なる価値観や行動様式を持つことから、社会に大きな影響を与えると予想されています。

α世代の背景

α世代が誕生した背景には、情報技術の急速な発展と、それに伴う社会構造の変化が挙げられます。インターネットやスマートフォンの普及により、情報へのアクセスが容易になり、個人が自由に情報発信できるようになりました。また、グローバル化が進展し、多様な文化や価値観に触れる機会が増加しました。このような環境の中で育ったα世代は、従来の世代とは異なる価値観や思考様式を形成しています。

α世代の特徴

デジタルネイティブ

α世代は、幼い頃からデジタルデバイスに触れて育ち、インターネットやソーシャルメディアを自然に使いこなすことができます。彼らは、情報収集やコミュニケーション、エンターテイメントなど、あらゆる場面でデジタル技術を活用しています。デジタルネイティブであるα世代は、従来の世代とは異なる情報処理能力やコミュニケーション能力を備えています。

多様性と自分らしさの重視

α世代は、多様性を受け入れ、自分らしさを大切にする価値観を持っています。ジェンダーや性的指向、民族、宗教など、様々な違いを認め合い、尊重する意識が強い傾向にあります。また、個性を発揮し、自分らしく生きることを重要視しており、従来の社会規範や価値観にとらわれずに、自由に表現することを好みます。

社会課題への関心

α世代は、環境問題、貧困、人種差別など、社会課題に対して強い関心を抱いています。彼らは、自分たちの未来を左右する問題として、積極的に解決策を探し、行動を起こそうとしています。ソーシャルメディアを通じて、社会課題に関する情報を共有したり、ボランティア活動に参加したりするなど、積極的に社会貢献に取り組む姿勢が見られます。

α世代のマーケティング戦略

SNS活用の重要性

α世代は、SNSを主な情報源として利用しており、企業やブランドとのコミュニケーションにおいても重要な役割を果たしています。マーケティングにおいては、SNSを活用した情報発信やキャンペーンが効果的です。インフルエンサーマーケティングや、ユーザー参加型のキャンペーンなど、α世代の関心を惹きつけるような戦略が求められます。

体験重視のアプローチ

α世代は、モノよりもコトを重視する傾向があり、体験価値の高い商品やサービスを求めています。マーケティングにおいては、商品やサービスの体験を提供することで、α世代の心を掴むことができます。イベントやワークショップ、体験型コンテンツなど、α世代が積極的に参加できるような企画が効果的です。

α世代とZ世代の違い

デジタルリテラシーの進化

α世代とZ世代は、どちらもデジタルネイティブですが、デジタルリテラシーのレベルには違いがあります。Z世代は、スマートフォンやインターネットが普及し始めた時期に生まれたため、α世代よりもデジタル技術に慣れ親しんでいます。α世代は、Z世代よりもデジタル技術を活用した新しい表現方法やコミュニケーション方法を開発しています。

家庭環境と価値観の違い

α世代とZ世代は、育った家庭環境や社会状況が大きく異なります。Z世代は、経済的な不安定さや格差の拡大を目の当たりにして育ち、現実的な価値観を持つ傾向があります。一方、α世代は、比較的安定した経済状況の中で育ち、理想や夢を追求する価値観を持つ傾向があります。

Re-Generation×NECワークショップでの、Z世代/α世代の調査結果

2024年9月-10月にかけて、東北・関西・九州で、「これからの時代に求められる社会的価値とは何か?」をテーマにNECのブランドエクイティ・イニシアチブさまとワークショップを開催しました。事務局を含め総勢80名ほどの参加がありました。
当日は、「①ブランドエクイティエグゼクティブをはじめとする現役NEC社員による実践者レクチャーと、②2030年の自分&未来社会を考えることをテーマにしたワークショップ」が実施されました。

「新たなZ世代の側面 (Z世代2.0)」と「2030年の社会」

  • 本調査を通して、一般的に言われている「Z世代」とは異なる側面を言語化することができた。「デジタルが当たり前になった」以外の社会環境変化によって、「Z世代の質」が変化していることが伺える。 
  • 従来的には、Z世代の特徴としてデジタルネイティブが挙げられ、それに付随して、例えば「タイパ」(タイムパフォーマンス)を求めると言われていた。しかし今回の調査では、「選択肢の最適化」「自分の代わりに選択肢を選んでくれる」というような声はあったものの限定的であり、逆に「物々交換をしたい」「ご近所さんのようなコミュニティがほしい」という、現実的な繋がりを求める声が多くあがった。 
  • また、「選択肢が多すぎて選べない」、「個性を求められる」、「挑戦しなければならない」、「休みの日は休みたい」といった、自由になりつつある社会において、その自由さに疲れていることも伺えた。 
  • 少子高齢化により若者の未来が暗くなる一方、新産業創出の文脈からイノベーションや起業を求められる。仮に就職したとしても、自分のキャリアをどうするべきか?その中で今の会社/部署は最適か?転職するべきか?ライフイベントは?という選択が求められる。 
  • Z世代は、先行きの見えないVUCA時代の中、人生レベルから日常生活レベルまでありとあらゆる選択肢が存在し、その中で自分で選択を求められ、これに疲れを感じ、コミュニティや物々交換など、人の原始的な行為を求めるようになっているのではないだろうか。

提言:社会価値創造型企業たる、「ソフトなインフラ整備」をすべき

  • 疲れつつも、趣味嗜好が多様化する次世代が求めるのは、「自分は何が社会価値だと思うのか?」を考える機会である。就活や起業など関係なく、対面でただ純粋に自分を振り返り、それを共有しあうことを通して、「自分は何に価値を感じるのか?」「他人は何に価値を感じるのか?」がわかり、互いに価値を感じる部分に、「社会価値」は生まれる。企業側が次にするべきは、上記のような社会価値が生まれる場所づくりである。それは次世代に必要不可欠な「ソフトなインフラ」になる。
  • 保守的になりつつあるZ世代であるが、スタートアップや起業、キャリアを主体的に考えるということは必ずしも悪いものではない。本調査でも、「明るい政治」を求める声もあり、次世代は未来に対して希望をもち、ワクワクしたいと考えていることがわかる。そのような次世代に対して、「ソフトなインフラ」を提供しつつ、親世代/高齢者世代/中高生などに横展開していくことで、社会の根底を支える機能が作られるはずである。

調査結果の詳細をnoteに公開いただいています。

Z世代/α世代と企業の関わり方

一般社団法人Re-Generationは、企業がZ世代/α世代との関わる方法として、「若者 対面ワークショップ」を提供しています。
ーー
・中期経営計画を策定するために、Z世代/α世代について調査を行いたい。
・CSR活動を進めるために、地域との連携・次世代への教育を行いたい
・Z世代/α世代を対象としたマーケティングを行いたい。
・Z世代/α世代を対象とした新規事業開発を進めたい。
ーー
というような要望に対して、豊富な経験と事例がありますので、お気軽にお問い合わせください。

あわせて読みたい
Z世代インサイト探究ラボ Z世代インサイト探究ラボ全国のZ世代・学生へのデプスインタビューを最短即日で実施できる、「共創型マーケティングプラットフォーム」です。定性調査を通じたインサイ...

まとめ

α世代は、デジタル時代に生まれた新たな世代であり、その特性や価値観が社会に影響を与えています。彼らは、デジタル技術に精通し、多様性を受け入れ、社会課題に関心を持ち、体験価値を重視する傾向があります。企業や組織は、α世代の特性を理解し、適切なコミュニケーションやマーケティング戦略を展開することが重要です。今後の社会において、α世代がどのような役割を果たしていくのか、注目していく必要があります。

ご相談・お問い合わせ

“Z世代”・”α世代”・”CSR”・”アントレプレナーシップ”について豊富な知見とネットワークを持つRe-Generationが、持続可能な社会を共に創造するお手伝いをします。
テーマ/課題感に沿った事例紹介も可能ですのでお気軽にご連絡ください。担当者よりご連絡いたします。

“Z世代”・”α世代”・”CSR”・”アントレプレナーシップ”について豊富な知見とネットワークを持つRe-Generationが、持続可能な社会を共に創造するお手伝いをします。

会社所在地

〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田1丁目1番3号
大阪駅前第3ビル 29階 1-1-1号室

コンテンツ