【Z世代と考えるウェルビーイング】福井県が実践する「Fukui Future Summit “キャリアデザイン編”」

若者・学生のキャリア観や働き方の価値観をつかみ、自治体のPR・採用設計に活かしたいものの、

「ウェルビーイング」という概念が抽象的で、若者・学生が自分ごととして考える機会がない……

大阪・東京の若者・学生に自治体の魅力をどう届ければよいかわからない……

と悩む自治体のご担当者様も多いのではないでしょうか。

VUCA時代において、若者・学生が重視する価値観は「安定や物質的な豊かさ」から「自分らしい生き方や自己実現」へと移行しつつあります。この流れを捉え、ウェルビーイングという抽象概念を、自分の過去・現在・未来から紐解けるワークショップへと翻訳できれば、若者・学生は自分ごととしてキャリアや地域を語り始めてくれます。

福井県では、12年連続幸福度日本一を起点に若者・学生と一緒にウェルビーイングな地域づくりを考える「Fukui Future Summit -日本一幸福な県 福井と考える、ウェルビーイングな地域創りワークショップ-」(FFサミット)が企画・開催されました。本プログラムは、大阪・東京開催の『キャリアデザイン編』と、福井開催の『政策立案編』の二編で構成されています。

本記事は「キャリアデザイン編」のレポートです。「政策立案編」は以下からご覧いただけます。

>>【若者・学生と考えるウェルビーイング】福井県が実践する「Fukui Future Summit “政策立案編”」

なお、一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)では、本事例以外にも若者・学生と自治体や教育機関を繋いだイベントも数多くサポートしております。詳しくは、以下の事例紹介ページをご覧ください。

>>自治体/教育機関向けイベント事例 | 一般社団法人リジェネレーション(Re-Generation)

右近宣人

1999年生まれ 神戸大学 法学部卒業
学生時代、NPO法人en-courege 9期 本部メンバーとして、事業/組織づくりに携わり、メンバー3700名・会員8万名規模に拡大
2023年6月 大企業で新規事業に関わる中、 Z世代・若者と企業・自治体が繋がるプラットフォームを創るため、 一般社団法人Re-Generationを設立。大企業に勤める傍ら、起業も同時に行う「第3の働き方」を行う。
全国のZ世代/α世代を対象としたプログラムを企画・運営を行っている。

コンテンツ

「Fukui Future Summit キャリアデザイン編」プロジェクトの概要

「Fukui Future Summit(FFサミット)」は、若者・学生が12年連続幸福度日本一を誇る福井県の取り組みを知り、社会全体が「自分と地域の幸せ」を主体的に考えるウェルビーイング社会へ進化していくための議論を促すことを目的に企画されました。

本プログラムは、福井県庁と、一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)が連携し、実施されました。

開催概要

出典:福井県庁 県政情報『幸福度日本一ふくい』2024年10月11日

背景説明:いま求められる「キャリア×ウェルビーイング」

Re-Generation代表理事による開催概要説明(大阪 NORIBA10)
Re-Generation代表理事による開催概要説明の様子(大阪 NORIBA10)

まず、一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)代表理事の右近より、本プログラムの開催背景について説明がありました。

コロナ禍による生活様式の変化や終身雇用制度の崩壊など、これまで当然視されてきた前提が揺らぐVUCA時代において、私たちが重視する価値観は「安定や物質的な豊かさ」から「自分らしい生き方や自己実現」へと移行しつつあります。こうした流れの中で近年注目されているのが、身体的・精神的・社会的に満たされ幸福感を感じている状態を指す「ウェルビーイング」という概念です。

一方で、ウェルビーイングは抽象度の高い概念であるため、日常生活の中で具体的に考える機会は必ずしも多くありません。そこで本プログラムでは、幸福度日本一とされる福井県と連携し「日本一幸福な県×若者・学生で未来のウェルビーイング社会を考える」をテーマに本イベントを開催しました。

【STEP1】レクチャー:日本一幸福な県 福井とウェルビーイングなキャリアの創り方

飛田章宏氏(福井県 幸福実感ディレクター):福井県が考えるウェルビーイング

飛田氏によるレクチャー(大阪 NORIBA10)
飛田氏によるレクチャーの様子(大阪 NORIBA10)

福井県幸福実感ディレクターの飛田章宏氏より、福井県が考えるウェルビーイングの概念や、その実現に向けた具体的な取り組み、そして「幸福度日本一」のその先に目指す社会像についてレクチャーをいただきました。

福井県では、政策の中心にウェルビーイングを据え、「日本一の幸せ実感社会」の実現を目標に掲げています。各種施策の推進に加え、継続的な調査・分析を通じて現状を可視化し、県を挙げてウェルビーイング社会の実現に向けて着実に前進していることを、参加者は具体的に学ぶことができました。

倉田翔平氏(福井県 人財発掘ディレクター):ウェルビーイングなキャリアの創り方

倉田氏によるレクチャー(東京 ふくい南青山291)
倉田氏によるレクチャー(東京 ふくい南青山291)

続いて、福井県人財発掘ディレクターの倉田翔平氏より、ウェルビーイングなキャリアの創り方について、ご自身の経験を軸にお話しいただきました。公民双方を経験してきた立場ならではの視点から、地域のウェルビーイングに貢献できる県庁職員という働き方の魅力を、具体的かつ示唆に富んだ内容で共有していただきました。

【STEP2】ワークショップ:「知る」「デザインする」「拡げる」の3ステップ

本ワークショップでは、自分にとってのウェルビーイングを考えるため、過去から未来へと続く時系列に沿って「知る」「デザインする」「拡げる」の3パートに分け、各パートで個人ワークおよびグループワークを実施しました。

① 「知る」:過去・現在を振り返り、自分のウェルビーイング体験を言語化する

大阪回でのワークショップの様子
大阪回でのワークショップの様子

はじめにアイスブレイクとして、好きなこと・趣味・アルバイト・部活動など、現在の自分を形づくる要素を書き出しました。次に、そこから導かれたキーワードを手がかりに過去の原体験を振り返り、モチベーショングラフを作成。完成したグラフをもとに、これまでに感じてきたウェルビーイング体験をチーム内で共有しました。

② 「デザインする」:過去・現在から自分の特性を知る

東京回でのワークショップの様子
東京回でのワークショップの様子

②「デザインする」のパートでは、作成したモチベーショングラフから共通点を抽出し、「好きなこと」「得意なこと」「やってみたいこと」の3つの視点から自身の特性を整理。さらに、「はたらく」「プライベート」「居住地」の3つの条件を掛け合わせて自身の特性をライフプランへと落とし込み、チーム内で共有を行いました。

③ 「拡げる」:これからの行動を「未来宣言」として言語化する

最後の「拡げる」のパートでは、①・②で整理した内容を踏まえ、自分にとってのウェルビーイングを実現するキャリアについて検討しました。最後に、本ワークショップで得た気づきを今後の行動につなげるため、「未来宣言」として自らのこれからの行動を言語化し、実行に向けた意思を表明しました。

未来宣言・交流会の様子

最後に、福井県の飛田氏と倉田氏より講評をいただき、ワークショップを終了。交流会では福井県の名産品であるお米を使ったおにぎりなどを食べながら、参加者・県庁職員が垣根を越えて交流を深めました。

ウェルビーイングのような抽象的な概念は、「過去(知る)→現在(デザインする)→未来(拡げる)」の時系列で個人ワークとグループワークを組み合わせることで、若者・学生が自分ごととして語れる状態に翻訳できます。「未来宣言」までを設計に組み込むことで、ワークの効果が参加者一人ひとりの行動へと連続的につながります。

参加者の声

プロジェクト終了後のアンケートには、レクチャーとワークショップの両方を通じて参加者が感じたことが寄せられました。代表的な声を一部ご紹介します。

「ウェルビーイングについて、多様な視点や具体例を知り、自分のキャリアや活動を考えるきっかけになった」

「福井県や県庁の取り組みについて具体的な話が聞け、地域活性化や政策の理解が深まった」

「他の参加者と多様な視点で話し合うことで、自分の考えを深めたり、新しい学びや示唆を得ることができました」

「ワークショップの構成(個人ワーク・グループディスカッション・講義)のバランスが良く、テンポ良く学びを進められた」

これらの声からも、参加者一人ひとりが自分のウェルビーイングとキャリアを言語化し、未来に向けた行動の手応えを得ている様子が伝わってきます。

福井県様の本事例に対する一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)の想い

「Fukui Future Summit キャリアデザイン編」の企画・運営を担当した一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)代表理事の右近宣人は、本事例に込めた想いを次のように語っています。

キャリアデザイン編で大事にしたのは、ウェルビーイングという抽象的な概念を、若者・学生の参加者一人ひとりが「自分の過去・現在・未来」から紐解ける状態に翻訳することでした。私は、概念だけを語る研修やレクチャーには違和感を持ってきました。自分の物語の中に位置づけられて初めて、その人の生き方や行動が変わるはずだと、ずっと考えていたからです。

「モチベーショングラフを描き、自分のウェルビーイング体験を言葉にする」「好きなこと・得意なこと・やってみたいことを書き出し、はたらく・プライベート・居住地と掛け合わせる」「最後に未来宣言として自分の言葉で次の一歩を語る」。この3ステップの設計は、自治体の取り組みを伝えるためだけのものではありません。参加者の人生にとって、Re-Generationが一日寄り添う設計にしたかったのです。

飛田章宏ディレクター、倉田翔平ディレクター、福井県庁の皆さま、大阪・東京から参加してくださった42名の皆さま。本イベントで生まれた「未来宣言」が、それぞれの場所で芽吹いていくことを心から願っています。本当にありがとうございました。

なお、本記事でご紹介した「キャリアデザイン編」と対になる「政策立案編」は、福井県開催で実施した連作プログラムです。あわせて以下のページもご覧ください。

>>【若者・学生と考えるウェルビーイング】福井県が実践する「Fukui Future Summit “政策立案編”」

若者・学生×ウェルビーイングのワークショップ設計をトータルサポート

ウェルビーイングのような抽象的なテーマこそ、過去・現在・未来の時系列に分けた個人ワークとグループワークの組み合わせで、若者・学生が自分ごととして語れる場に翻訳できます。一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)では、テーマ設計・現役職員の登壇調整・大阪・東京・福井など複数拠点での集客・運営まで、ご担当者様の実務負担を減らしながら成果へ直結させる運営をトータルでサポートいたします。

大阪・東京の若者・学生に、自治体の魅力を体験型で届けたい……

ウェルビーイング・自己実現といったテーマを「自分ごと化」するワークを設計したい……

とお考えのご担当者様は、ぜひ一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)までご相談ください。抱えている課題やご希望の規模感に合わせて、最適な道筋をご提案いたします。

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なお、一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)では、本事例以外にも若者・学生と自治体や教育機関を繋いだイベントも数多くサポートしております。詳しくは、以下の事例紹介ページをご覧ください。

>>【Z世代とデザインする未来都市】神戸市×神戸大学が挑む「未来社会デザインとカーボンニュートラル」

>>自治体/教育機関向けイベント事例 | 一般社団法人リジェネレーション(Re-Generation)

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