環境教育や地域課題の解決に向けて若者を巻き込みたいものの、
ワークショップやイベントを具体的にどう進めればよいかわからない……
単発のイベントで終わってしまい、継続的な施策に結びつかない……
と悩む自治体や企業の担当者様も多いのではないでしょうか。
現在抱えている地域課題だけに着目するのではなく、その地域の歴史を詳しく調べてみることで、新たな突破口が見つかるかもしれません。
瀬戸内海は、かつて「死の海」と呼ばれたところから、行政や地元住人の方々の努力によって、現在では「若者に愛されるリゾートスポット」として知られてるまでに回復しました。この稀有な歴史を世界的なSDGsの成功事例として発信し、若者に次の50年を考えてもらう「未来へのバトンパス」をテーマに、「瀬戸内未来ビジョン」プロジェクトは企画・開催されました。
この記事では、一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)が企画・運営を担当した「瀬戸内未来ビジョン」プロジェクトについて解説し、若者参画型事業を成功に導くための具体的なヒントをお伝えします。
なお、本事例以外にも、Z世代と企業や行政を繋いだイベントも、数多くサポートしております。詳しくは、以下の事例紹介ページをご覧ください。
>>企業さま向けイベント事例 | 一般社団法人リジェネレーション(Re-Generation)
>>自治体/教育機関向けイベント事例 | 一般社団法人リジェネレーション(Re-Generation)
右近宣人1999年生まれ 神戸大学 法学部卒業
学生時代、NPO法人en-courege 9期 本部メンバーとして、事業/組織づくりに携わり、メンバー3700名・会員8万名規模に拡大
2023年6月 大企業で新規事業に関わる中、 Z世代・若者と企業・自治体が繋がるプラットフォームを創るため、 一般社団法人Re-Generationを設立。大企業に勤める傍ら、起業も同時に行う「第3の働き方」を行う。
全国のZ世代/α世代を対象としたプログラムを企画・運営を行っている。
「瀬戸内未来ビジョン」プロジェクトの概要

「瀬戸内未来ビジョン」プロジェクトは、1973年に制定された「瀬戸内海環境保全特別措置法(瀬戸内法)」の50周年を記念する事業として実施されました。豊かで美しい里海としての瀬戸内海の重要性を再認識し、景観・文化・食といった地域資源の魅力を次世代へ引き継ぐ「未来へのバトンパス」をテーマに掲げています。
ここでは、「瀬戸内未来ビジョン」プロジェクトの開催日時や主催者、参加対象者、そして一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)が支援した内容についてお伝えしていきます。
開催日時
「瀬戸内未来ビジョン」プロジェクトは、2023年7月から11月にかけて段階的に実施されました。
各プログラムの開催日時は以下の通りです。
- 第1回ワークショップ(大学生チーム対象):2023年7月1日 10:00~17:00
- 第2回ワークショップ(大学生チーム対象):2023年9月10日 13:00~16:30
- 第3回ワークショップ(大学生チーム対象):2023年10月1日 10:00~16:00
- 50周年記念式典(高校生ポスターセッション):2023年11月12日 11時30分〜
- 50周年記念式典(大学生「瀬戸内未来ビジョン」提言・パネルディスカッション):2023年11月12日 13時30分〜
主催
「瀬戸内未来ビジョン」プロジェクトは、環境省や兵庫県をはじめ、瀬戸内海沿岸の府県・政令指定都市で構成される「瀬戸内海環境保全知事・市長会議」が主催して開催されました。広域の自治体や国が連携する、非常に公共性の高い記念事業です。
参加対象者
「瀬戸内未来ビジョン」プロジェクトの参加対象者は、瀬戸内海沿岸地域に住む高校生や大学生を中心としたZ世代や、地域住民の皆さまです。
とくに大学生は、全3回のワークショップを通じて瀬戸内海の歴史や現状を学び、現地での里海づくり体験や取材にも取り組みました。
また、「50周年記念式典」では、関西学院大学4年生の学生がサンテレビジョンのアナウンサーとともに司会進行を務めるなど、Z世代が単なる参加者ではなく、自らプロジェクトを動かす主体として運営に関与した点も大きなポイントと言えます。
一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)が担当した内容
一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)は、「瀬戸内未来ビジョン」プロジェクトにおける次世代参画プログラムの企画立案から実行までを総合的にサポートさせていただきました。
具体的なサポート内容は以下の通りです。
- 大学生チームが参加する全3回のワークショップの設計・進行
- 学生たちへの映像制作講座やプロの新聞記者による編集レクチャーの提供
- 記念式典で発表する「瀬戸内未来ビジョン」の提言資料(スライド)の制作
一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)は、学生の視点を引き出しつつ、行政の記念事業にふさわしい形式へまとめる「橋渡し」の役割を担いました。
「瀬戸内未来ビジョン」プロジェクトの背景と課題

「瀬戸内未来ビジョン」プロジェクトが立ち上がった背景には、行政機関が掲げる理念と、瀬戸内海が現在直面している環境変化の2つの側面があります。
ここでは、過去の公害から回復を遂げた瀬戸内海がいまどのような課題を抱え、なぜ若者の力を必要としているのかについて詳しく見ていきましょう。
瀬戸法制定50周年と「未来へのバトンパス」

1973年に制定された瀬戸内海環境保全特別措置法(瀬戸内法)は、2023年で50周年を迎えました。この節目となるタイミングで、環境省や沿岸自治体は、瀬戸内海を豊かで美しい「里海」として保全し、里海の価値を再認識することを目的とした「瀬戸内海環境保全特別措置法制定50周年記念事業」を実施することを決定しました。
「瀬戸内海環境保全特別措置法制定50周年記念事業」は、先人たちが守り抜いてきた瀬戸内海の魅力を、これからの50年を担う若い世代へと引き継いでいく「未来へのバトンパス」がメインテーマとなります。
「瀕死の海」からの回復と、新たな「貧栄養化」問題
瀬戸内海は、昭和40年代の高度経済成長期、工場排水などの影響で赤潮が頻発し、かつては「瀕死の海」と呼ばれていました。そこから50年間の法規制や関係者の努力により、現在の瀬戸内海の水質は確かな改善を見せています。
しかし現在、海がきれいになりすぎたことで水中の栄養塩類が減少し、海苔の色落ちや漁獲量の減少を招く「貧栄養化」という新たな問題に直面しています。「50周年記念式典」のなかでも、愛媛県選出の参議院議員や漁業関係者から、渡り蟹やイカナゴが獲れなくなっている現状に対する危機感が語られる場面もありました。
世界に誇れるSDGsのモデルケースへ
現在の瀬戸内海は、「瀕死の海」からの回復という光と、新たな「貧栄養化」問題という影の両面が存在しています。どうしても瀬戸内海の問題点のほうにばかり視点がいきがちですが、
実は瀬戸内海の事例は、SDGsとして世界に誇れるようなモデルケースになるのでは?
と、一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)では考えました。
その理由としては、かつて「瀕死の海」と呼ばれた瀬戸内海が、現在はZ世代から「しまなみ海道でのサイクリングが楽しめるリゾートスポット」や「美味しい柑橘類が育つ地域」といったポジティブなブランドとして認識されている事自体が、世界でもあまり前例のない成功事例であると言えるからです。
「瀕死の海」から「若者に愛されるリゾートスポット」となった瀬戸内海の成功事例を踏まえ、
瀬戸内海の新たな課題解決に向けてZ世代の意見を積極的に取り入れることで、次の瀬戸内海の50年を創っていくことに繋がる
ことを弊社が兵庫県の担当者の方にご提案したところ、今回の「瀬戸内海未来ビジョン」の開催につながりました。
「瀬戸内未来ビジョン」の具体的なプログラム実施内容

「瀬戸内未来ビジョン」では、若者が主体的に学び、発信する一連のプログラムが実施されました。
ここからは、大学生たちによるフィールドワークや取材を通じた事前のインプットから、神戸市で開催された「50周年記念式典」での発表に至るまでの具体的なプログラム内容を見ていきましょう。
【事前準備】フィールドワークや取材を通じた「現場のリアル」のインプット

「瀬戸内未来ビジョン」プロジェクトに参加した学生たちは、会議室で議論するだけでなく、実際に瀬戸内海沿岸の地域へ足を運びました。
例えば、神戸大学・関西学院大学のチームは、淡路島や広島県、兵庫県明石市を訪問し、しらすの加工場や水産技術センターを視察しました。稼働する巨大な機械や、湯気を立てて流れるしらすの熱気、そして現場の匂いを直接感じることで、学生たちは一次産業の実態を肌で学ぶことができています。
また、大阪公立大学・大阪府立大学のチームは、大阪府森林組合や京都府亀岡市を訪問し、山に降った雨水が豊かな土壌を通って海へ流れ込むことで豊かな海が形成されるという、森と川と海のつながりを学びました。
フィールドワークや取材を通じて現場のリアルな声を聞くことで、環境問題が自然の保護にとどまらず人々の暮らしや経済活動と密接に結びついていることを、学生たちが「頭ではなく肌感覚」で理解することが最初のステップとなります。
【事前準備】式典前に大学生たちは約2ヶ月間のワークショップを実施
瀬戸内50周年記念式典に向けて、「瀬戸内未来ビジョン」の提言発表に参加する学生たちは、約2ヶ月間にわたり全3回のワークショップを実施し、瀬戸内海が抱える課題の深掘りと提言の構築に向けて走り抜けました。
ここからは、全3回のワークショップの内容について振り返っていきます。
第1回:瀬戸内海の現状を学び、チームの興味・関心を可視化

2023年7月1日、株式会社サンテレビジョンにて第1回ワークショップが開催を迎えました。初顔合わせとなる今回は、アイスブレイクとして4チームに分かれ、お互いの過去・現在・未来や瀬戸内海へのイメージを書き出し、チーム全体の興味・関心を可視化する作業から始まりました。
続いて、広島大学の松田治名誉教授を招き、「瀬戸内海の温故知新~過去に学んで未来を考える~」と題した講話が行われ、瀬戸内海の過去と現状について知識を深める場となりました。
その後、講話で学んだ内容を踏まえ、瀬戸内海の課題や解決策をグループで考え、ビジョンの方向性を熱心に話し合う姿が見られました。
第2回:ユースアクションの活動報告と、「伝える」技術の習得

2023年9月10日、のじぎく会館にて第2回ワークショップが開催されました。
この日は、7月から9月にかけて各チームが実施したユースアクション(里海づくり体験や現地取材)の活動報告からスタートしました。
学生たちは、チームごとに
- ユースアクションの活動概要
- 場所の選定理由:なぜその場所を選んだのか
- 現場での発見:実際に足を運んで気づいたこと
- 直面している問題:現在の瀬戸内海が抱える課題
- 未来へのビジョン:どのような瀬戸内を創りたいか
を資料にまとめて発表しました。
次に、神戸新聞社の辻本部長(編集委員)による「編集」に関するレクチャーが行われ、ビジョン策定に必要な情報をまとめ、伝える技術の習得に励みました。
また、その後はグループワークが実施され、チームが描く未来やSDGsのゴールを具体的な企画へと落とし込んでいったり、チームメンバーをシャッフルして互いのビジョンを共有し、式典の参加者に何を届けるべきかを深く議論したりする時間も設けられました。
第3回:有識者との議論を通じた「瀬戸内未来ビジョン」の策定

2023年10月1日、のじぎく会館にて第3回ワークショップが開催されました。
今回は、第2回ワークショップから内容を改善した成果が各チームから次々と発表される展開となりました。その際、発表側は相手に伝えることを意識し、聞く側は自分たちにない観点を見つけてチームに還元することが目標として設定されています。
限られた時間の中で過不足なくメッセージを届けるため、学生たちは発表の流れや担当者を細かく確認し、有識者から改善点に関する意見を引き出しながら、提言内容の精度を飛躍的に高めていくことに成功しました。
イベントを成功に導くための基盤となるのが、本番に向けた事前準備の段階です。参加する学生たちに当事者意識を持たせるため、一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)では、会議室での議論だけでなく、現地調査や有識者の講話を組み合わせた全3回のワークショップを設計しました。
学生の関心を行政が求める水準の提言へと引き上げるためには、情報を収集し、編集し、形にするという手順を段階的に踏む必要があります。約2ヶ月の準備期間を通して、学生同士や行政との合意形成を図ることで、本番の式典に向けた質の高い成果物を生み出す土台を構築しました。
【50周年記念式典】全21校が参加!それぞれの視点が光る高校生ポスターセッション

ワークショップによって入念な準備を経て迎えた「50周年記念式典」当日の午前中には、全21校の高校生によるポスターセッションが開催され、独自の視点に基づく高度な研究成果を発表する場が設けられました。

最優秀校に選ばれた山陽学園高等学校は、市民生活に普及しているスマートフォンアプリを活用したシビックテックの手法を用いて、海洋ごみ問題の解決に挑む素晴らしいアプローチを発表。清掃活動に参加する市民の日時や場所が限られるという課題に対し、市民が隙間時間にごみを見つけた際、アプリで写真と位置情報を送信する画期的な仕組みを構築しました。

収集したデータを地図化して地域の清掃活動に役立てるこの取り組みについて、発表した生徒は
「1人の100歩ではなく、100人の1歩となる実践で解決への推進力を得る」
と語り、ごみの廃棄者である市民が解決者にもなれる事実を見事に証明してみせました。
「ポスターセッション」では、京都府から大分県まで全21校の高校生に参加してもらうことで、記念事業としての規模感と広がりを創出しています。高校生が身近な疑問から出発し、海洋ごみや未利用魚の活用といった具体的な解決策を提示する場を設けることで、参加のハードルを下げつつ、科学的な検証に基づく発表を引き出しました。
イベントの主催者である行政側にとっても、スマートフォンアプリを用いたごみ収集の仕組みなど、若い世代ならではの着眼点や技術を直接知る機会となり、世代間の相互理解を深める役割を果たしています。
【50周年記念式典】Z世代から行政へ「瀬戸内未来ビジョン」を提言

午後からの「50周年記念式典」では、ワークショップに参加して提言を練っていた大学生4チームが、「瀬戸内未来ビジョン」として独自の解決策を提言しました。

大阪公立大学・大阪府立大学チームは、人と自然の距離が離れていることを課題とし、瀬戸内の特産品や魅力を伝えるパンフレットを定期的に届けるサブスクリプション型のギフトボックス「瀬戸内からの贈り物」を提案しました。日常的に瀬戸内海と接点を持つことで、地域への愛着である「瀬戸内プライド」を醸成する狙いです。

また、神戸大学・関西学院大学チームは、漁獲量の減少に対する解決策として、海上移動による持続可能な観光体験「スマイクルーズ」を提言しました。陸上移動に偏っている現代の交通手段を見直し、江戸時代の北前船の歴史になぞらえて瀬戸内海の景観や食文化を海側から体験することで観光消費を促し、同時に船に搭載したIoT技術で海水のCO2吸収量や栄養塩濃度をモニタリングするというアイデアです。

大学生4チームがそれぞれの取材活動等を通して学んだことを報告し、最後は『~50年後も世界に誇れる”SETOUCHI”に~』とメッセージを発信しました。
「瀬戸内未来ビジョン」の提言は、約2ヶ月間の事前準備で練り上げたアイデアを、行政が施策として検討可能なレベルの提案として社会へ発表する、イベントの核となるセクションです。学生たちが描いた理想を単なる夢物語で終わらせず、社会的な背景や期待される効果を論理的に整理して提示することで、行政の担当者が納得できる成果物として可視化しています。
また、最後に「50年後も世界に誇れる瀬戸内に!」という共通の宣言を行うことで、参加者全員の方向性を一つにまとめ、イベント全体に一体感を持たせる役割を担いました。
【50周年記念式典】Z世代と有識者によるパネルディスカッションを実施

「瀬戸内未来ビジョン」の提言のあとは、環境省水・大気・海域環境局長の土井健太郎氏、兵庫県環境部長の菅則明氏、広島大学名誉教授の松田治氏、そして学生代表を交えたパネルディスカッションが行われました。

松田治名誉教授は、1998年に提唱された「里海」という概念に触れ、地域主導で人間が海と関わりながら豊かな海を作るためには、学生の提案のように産官学民が縦割りを排して連携することの意義を語りました。
また、兵庫県の菅則明環境部長は、SDGsを環境・社会・経済が重なる「ウェディングケーキ」のモデルとして捉える専門家の考えを引用し、瀬戸内海にはそこに「文化」があるからこそ成り立つと述べました。
Z世代と有識者の活発な意見交換によって瀬戸内海の次の50年が真剣に議論され、「未来へのバトンパス」というテーマに恥じないイベントとして締めくくることができました。
学生による提言を一方的な発表で終わらせないための仕組みが、このパネルディスカッションです。環境省の担当者や大学の有識者と同じ舞台で議論を交わすことで、学生の提案に対して実務的な視点からの助言が加わり、実現に向けた道筋が明確になります。
また、有識者との対話を通じて、行政側から「実際の施策立案に参画してほしい」という前向きな評価を引き出すことで、この式典を単発の催しで終わらせず、次の行動や継続的な連携へとつなげる役割を果たしました。
一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)が果たした役割/若者の自由な発想を行政の施策レベルに昇華

「瀬戸内未来ビジョン」プロジェクトにおいて、一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)が最も注力したのは、学生の自由な発想を損なうことなく、行政が実際の施策として検討できる水準にまで内容を引き上げるディレクション作業です。
ここからは、「瀬戸内未来ビジョン」プロジェクトで一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)が果たした役割について、詳しく解説していきます。
「Z世代の興味・関心」と「行政の求める成果」のすり合わせ

若い世代を対象としたプロジェクトでは、学生たちが途中で関心を失ったり、逆に現実離れしたアイデアに終始してしまう危険性があります。一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)では、まず学生たちが現地を訪れて一次情報に触れる機会を設計し、学生のモチベーションを高く維持できるワークショップを構成しました。
その一方で、環境省や兵庫県といった行政機関が求める「瀬戸内法の理念に沿った具体的なビジョン」という要件を満たす必要もあります。そのため、弊社スタッフが学生たちのワークショップに進行役として参加し、学生の純粋な思いを否定することなく、行政が直面している「貧栄養化」や「漁業者の後継者不足」といった実際の課題に結びつけるように議論を導きました。
その結果として、学生の熱量を維持したまま、行政が施策として検討できる内容へと意見の方向性を整えることに成功しました。
行政の文脈やフォーマットに合わせた「スライド・提言資料」の作成

一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)では、ワークショップで学生から出てきたアイデアをそのまま発表するのではなく、社会的な背景、現状の課題、具体的な解決策、期待される効果という論理的な構成に落とし込む作業をがサポートしました。
また、ワークショップでは弊社スタッフが学生たちと議論を重ね、時には新聞記者を招いて情報を編集する視点を学んだり、スマホを使った動画撮影方法やマナーを学んだりする機会も設けました。
その結果として、学生の言葉を行政の担当者や専門家が理解し納得できる形式に翻訳し、説得力のある提言・プレゼンテーション資料へと昇華させることができました。
約2ヶ月の限られた期間で国・自治体・学生の合意形成をマネジメント

環境省や兵庫県といった複数の大きな行政機関と連携しながら、授業や部活動で多忙な学生たちのスケジュールを調整してプロジェクトを進めることは、非常に多くのハードルが存在します。通常であれば半年以上の準備期間を要する規模の事業ですが、「瀬戸内未来ビジョン」プロジェクトの準備期間は約2ヶ月しかありませんでした。
一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)では、国・自治体・学生の間に「橋渡し役」として入り、日程調整などのマネジメントをすることで、約2ヶ月という短い期間で「瀬戸内未来ビジョン」プロジェクトの関係者全員の合意を形成することに成功しました。
成果と今後の展望

「瀬戸内未来ビジョン」プロジェクトを経て、若者たちから瀬戸内海の保全に向けた具体的なアイデアが、行政に向けて提言されました。
ここからは、本プロジェクトが単なる記念事業に留まらず、行政機関の担当者にどのような影響を与え、次の50年に向けた一歩となったのかについてお伝えしていきます。
若者ならではの視点で描かれた「瀬戸内未来ビジョン」の完成
大学生チームは、各チームの提案を総合し、全員の総意として
『~50年後も世界に誇れる”SETOUCHI”に~』
という宣言を発表しました。
先人たちが努力して改善してきた瀬戸内海の環境を受け継ぎ、自分たち次の世代が主導してSDGsをさらに進めた社会を作っていくという、力強い「瀬戸内未来ビジョン」を完成させることができました。
行政からの高い評価:「Z世代に実際の施策立案に参画してほしい」
学生たちの発表や提言は、参加した行政関係者に深い感銘を与えることができました。
環境省の土井健太郎局長からは
「学生が自らアプリを作成してデータ収集を行う行動力に驚いた。具体的な提案は国の施策にも役立つ」
というお言葉が寄せられました。
また、閉会の挨拶において神戸市の今西副市長から
「大学生や高校生のしっかりとした意見を聞き、今後の施策立案にぜひ参画してほしいと心から感じた」
とのお言葉が寄せられたことは大きな成果です。
これにより、「瀬戸内未来ビジョン」プロジェクトは単なる記念行事で終わることなく、「未来へのバトンパス」のテーマ通り、若い世代を行政の施策づくりへ実際に巻き込むための大きな契機とすることができました。
一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)からのメッセージ

「瀬戸内未来ビジョン」プロジェクトの企画立案や司会も務めた一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)代表理事の右近宣人は、本プロジェクトを振り返り、次のように語っています。
環境問題は、どうしても『ここが悪い』『これを制限しなければならない』というネガティブな文脈で語られがちです。しかし、瀬戸内海には『瀕死の海から、きれいな海へと立ち直った』という、世界に誇れる素晴らしい実績があります。
もちろん新たな課題は存在しますが、この回復の軌跡をベースにすれば、ポジティブな環境活動を展開することが可能です。私たちは、この瀬戸内海をSDGsの生きたモデルケースとして、Z世代の若者たちとともに世界へ発信していきたいと考え、今回の「瀬戸内未来ビジョン」プロジェクトを行政の方々と協力して開催させていただきました。
若い世代が熱中し、地域の未来を自分たちの手で描くことができる場を作ることで、社会はより良い方向へ変わっていくと信じています。
若者・Z世代参画と行政対応の課題をトータルサポート
Z世代をはじめとした若者の柔軟な発想や熱量は、これからの地域や企業を創る大きな推進力となります。その貴重なアイデアを、行政や企業の仕組みのなかで実際に動く施策へと形にするには、両者の視点を繋ぐ橋渡し役の存在が鍵を握ります。
一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)は、単なる集客やイベント進行に留まらず、学生のモチベーション管理から行政のフォーマットに沿った資料作成の指導まで、担当者様の実務負担を減らしながら成果へ直結させる運営をトータルでサポートいたします。
イベント参加者の声を聞くだけの単発事業から脱却したい……
次世代の視点を取り入れて自社や地域の未来を描く本質的な事業を形にしたい……
とお考えのご担当者様は、ぜひ一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)までご相談ください。抱えている課題やご希望の規模感に合わせて、最適な道筋をご提案いたします。
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