マーケティングリサーチとは、商品・サービスや顧客について情報を集め、分析し、事業の判断に役立てる取り組みです。アンケートを実施すること自体が目的ではありません。調査後に何を決めたいかを先に置くと、聞く相手や方法を選びやすくなります。
この記事では、初めて担当する方に向けて、目的、主な手法、企画から活用までの流れを整理します。表の企画・数値は説明用の架空の作成例であり、実際の調査結果ではありません。

マーケティング・商品企画のご担当者へ
知りたいことを、
調査の計画に。
若者の声を商品・サービスや地域の企画へ活かすために、目的の整理から対話・共創、結果の活用までご相談いただけます。
- 目的から調査を設計
- 若者の声を引き出す
- 企画への活用を支援
若者の声を企画につなぐ支援内容・進め方・実践事例をご紹介しています。
マーケティングリサーチの目的は、判断に必要な情報を得ること

例えば「解約者が増えた」という課題にも、価格、使う頻度、操作、生活の変化など複数の理由が考えられます。すぐ値下げを決める前に、何が起きているかを確かめるのが調査の役割です。既に手元にある購入履歴や問い合わせの記録で分かることと、新たに聞く必要があることを分けます。
| 事業で決めたいこと | 調べることの例 | 判断に使う形 |
|---|---|---|
| 新商品の企画を選ぶ | 現在の代替手段、使う場面、満たされていないこと | 解決する課題と利用場面を企画案ごとに整理する |
| 定期サービスの改善順を決める | 解約までに起きたこと、困った場面、既存機能の認知 | 改修候補と、その根拠になった経験を対応させる |
| 広告の伝え方を見直す | 説明を読んで理解した内容、誤解、比較対象 | 表現案を修正し、追加検証する条件を決める |
| 地域の取り組みを企画する | 住民が関わった経験、参加の負担、参加しない理由 | 対象者、時間、場所、参加方法の選択肢をつくる |
調査によって不確実性を減らせても、事業の成功が保証されるわけではありません。今回の調査だけで判断できる範囲を、結果と一緒に伝えることが大切です。
定量調査と定性調査は、知りたいことに合わせて選ぶ

定量調査は回答を数値として整理し、割合や差を捉える方法です。定性調査は発言や行動から、経験の背景や意味を詳しく理解する方法です。片方が常に優れているのではなく、問いが異なります。
インテージの定性調査の解説も、言語などの質的データを用いて理解する方法として紹介しています。少人数の対話で見つけた仮説をアンケートで確かめたり、アンケートの結果を対話で掘り下げたりする組み合わせも考えられます。
| 方法 | 向いている問いの例 | 分かること・注意点 |
|---|---|---|
| アンケート | 利用者の中で、配送変更機能を知っている人はどの程度いるか | 回答者の範囲で割合を比較できる。募集経路や未回答による偏りを確認する |
| デプスインタビュー | 直近の注文変更で、何をして、どこで迷ったか | 一人の経験を詳しく聞ける。発言だけで市場全体の割合は推定しない |
| グループインタビュー | 商品を見て、どんな使い方や解釈が出てくるか | 対話で論点が広がる。他者の発言に影響される可能性を記録する |
| 観察・利用テスト | 実際に画面を操作すると、どこで止まるか | 発言と行動を照らせる。観察環境と日常の違いに注意する |
| 既存資料・データの分析 | いつ、どの商品で利用が減ったか | 新規調査の前に状況を把握できる。記録の定義や欠損を確認する |
市場規模や競合状況を調べる「市場調査」との関係は、市場調査との違いで具体例とともに整理しています。

マーケティング・商品企画のご担当者へ
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調査の計画に。
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調査は、目的から活用までを一つの計画にする

調査方法から先に決めると、回答を集めても判断に使えないことがあります。目的、問い、対象者、方法、分析、次の行動をつなげて計画しましょう。
| 段階 | 担当者が書くことの例 | 次へ進む前の確認 |
|---|---|---|
| 1 目的 | 次の改修で、休止手続きと配送日変更のどちらを優先するか | 決定する人と期限が決まっているか |
| 2 仮説・問い | 予定が変わると使い切れず、休止方法にも気づいていないのではないか | 結論を決めつけず、別の説明も確かめられるか |
| 3 対象者 | 直近に配送を受けた継続者と、最近解約した人 | 年齢だけでなく、必要な経験を持つ人か |
| 4 方法・実施 | 利用記録を確認し、経験を対話で聞いた後、必要な割合を調べる | それぞれの方法がどの問いに答えるか |
| 5 分析・報告 | 発言・行動・解釈を分け、継続者と解約者を比較する | 根拠に戻れるか、反対の結果も残したか |
| 6 活用 | 手続き画面の試作をつくり、利用テストで再確認する | 担当者・判断基準・確認日を決めたか |
目的を絞る作業はテーマと仮説の決め方、費用項目は調査費用の内訳、外注先は調査会社の選び方を参照してください。
企業・自治体との対話・共創事例

Re-Generationの実践には、企業や自治体が若者の視点を知り、一緒に未来を考える取り組みがあります。以下は対話・共創の事例であり、調査手法の効果を比較した実験や、市場全体を代表する統計ではありません。
NEC:一人ひとりの経験と未来の構想をつなぐ
Re-GenerationはNECと連携し、2024年9〜10月に関西・九州・東北で、2030年の自分と未来社会を考えるプログラムを実施しました。個人の過去・現在の価値観を言葉にする時間と、社会の課題や未来を考える時間を組み合わせています。

この実践から調査へ応用できるのは、個人の経験を言葉にする段階と、未来のアイデアを考える段階を分けることです。商品企画でも、現在困っていることを聞いた後で、新しい案への反応を確かめると、経験と期待を整理しやすくなります。
JAL・デラサール大学:生活背景の異なる若者と対話する
2023年12月、Re-GenerationはJAL・フィリピンのデラサール大学と「Designing SDGs + Beyond」を実施しました。英語・オンラインでSDGsや持続可能な航空燃料(SAF)について学び、社会課題の解決策を考えるプログラムです。Re-Generationはプログラム開発、現地調査や意見交換、当日の運営・ファシリテーションに関わりました。

国や生活環境が異なる人と話すときは、同じ用語を知っていることを前提にせず、共有する情報と、本人の経験を聞く時間を設計します。調査に応用する場合も、説明を聞く前後で回答が変わり得ることを記録し、自然な認知と説明後の評価を分けます。
結果を企画に活かすために、最初に決めておくこと

調査の終点を報告書の納品にすると、示唆が実務へつながりにくくなります。会議で誰が何を決めるか、追加で何を確かめるかまで置いておきましょう。
例えば「配送が不便」という結果なら、発言した人の利用状況、困った場面、取った行動へ戻ります。そのうえで、配送日時を変える案と、数量を減らす案を分けて検討します。解釈を一つに急がず、企画の候補と根拠を対応させることが、調査を使うための第一歩です。
若者を対象とする企画では、年齢だけでひとくくりにせず、生活の状況や経験の違いも見ます。対象者との関係づくりや、調査後の共創まで含めて検討したい場合は、Z世代マーケティング・リサーチ支援をご覧ください。

マーケティング・商品企画のご担当者へ
知りたいことを、
調査の計画に。
若者の声を商品・サービスや地域の企画へ活かすために、目的の整理から対話・共創、結果の活用までご相談いただけます。
- 目的から調査を設計
- 若者の声を引き出す
- 企画への活用を支援
若者の声を企画につなぐ支援内容・進め方・実践事例をご紹介しています。


