マーケティングリサーチとは?目的・主な手法・進め方を解説

調査で、何がわかる?。目的・手法・進め方をひと目で

マーケティングリサーチとは、商品・サービスや顧客について情報を集め、分析し、事業の判断に役立てる取り組みです。アンケートを実施すること自体が目的ではありません。調査後に何を決めたいかを先に置くと、聞く相手や方法を選びやすくなります。

この記事では、初めて担当する方に向けて、目的、主な手法、企画から活用までの流れを整理します。表の企画・数値は説明用の架空の作成例であり、実際の調査結果ではありません。

右近宣人

この記事の筆者

右近 宣人 / Ukon Norihito
一般社団法人Re-Generation 代表理事

神戸大学法学部卒業。関西電力で新規事業開発に携わり、2023年6月に一般社団法人Re-Generationを設立。企業・自治体と若者が対話し、価値観や生活の視点を企画へつなげる共創プロジェクトに取り組む。

代表・右近宣人と、リジェネレーションの歩みを知る →

NECとのプログラムで若者が議論・発表する様子
NECとの未来社会共創プログラム

マーケティング・商品企画のご担当者へ

知りたいことを、
調査の計画に。

若者の声を商品・サービスや地域の企画へ活かすために、目的の整理から対話・共創、結果の活用までご相談いただけます。

  • 目的から調査を設計
  • 若者の声を引き出す
  • 企画への活用を支援

若者の声を企画につなぐ支援内容・進め方・実践事例をご紹介しています。

コンテンツ

マーケティングリサーチの目的は、判断に必要な情報を得ること

判断から始めるリサーチ。決めたいこと:商品・サービスの改善。足りない情報:顧客の経験や選択。調査して判断:根拠を企画に使う

例えば「解約者が増えた」という課題にも、価格、使う頻度、操作、生活の変化など複数の理由が考えられます。すぐ値下げを決める前に、何が起きているかを確かめるのが調査の役割です。既に手元にある購入履歴や問い合わせの記録で分かることと、新たに聞く必要があることを分けます。

事業で決めたいこと調べることの例判断に使う形
新商品の企画を選ぶ現在の代替手段、使う場面、満たされていないこと解決する課題と利用場面を企画案ごとに整理する
定期サービスの改善順を決める解約までに起きたこと、困った場面、既存機能の認知改修候補と、その根拠になった経験を対応させる
広告の伝え方を見直す説明を読んで理解した内容、誤解、比較対象表現案を修正し、追加検証する条件を決める
地域の取り組みを企画する住民が関わった経験、参加の負担、参加しない理由対象者、時間、場所、参加方法の選択肢をつくる

調査によって不確実性を減らせても、事業の成功が保証されるわけではありません。今回の調査だけで判断できる範囲を、結果と一緒に伝えることが大切です。

定量調査と定性調査は、知りたいことに合わせて選ぶ

知りたいことから、手法を選ぶ。定量調査:割合・傾向・違いを把握。定性調査:経験の経緯や背景を理解

定量調査は回答を数値として整理し、割合や差を捉える方法です。定性調査は発言や行動から、経験の背景や意味を詳しく理解する方法です。片方が常に優れているのではなく、問いが異なります。

インテージの定性調査の解説も、言語などの質的データを用いて理解する方法として紹介しています。少人数の対話で見つけた仮説をアンケートで確かめたり、アンケートの結果を対話で掘り下げたりする組み合わせも考えられます。

方法向いている問いの例分かること・注意点
アンケート利用者の中で、配送変更機能を知っている人はどの程度いるか回答者の範囲で割合を比較できる。募集経路や未回答による偏りを確認する
デプスインタビュー直近の注文変更で、何をして、どこで迷ったか一人の経験を詳しく聞ける。発言だけで市場全体の割合は推定しない
グループインタビュー商品を見て、どんな使い方や解釈が出てくるか対話で論点が広がる。他者の発言に影響される可能性を記録する
観察・利用テスト実際に画面を操作すると、どこで止まるか発言と行動を照らせる。観察環境と日常の違いに注意する
既存資料・データの分析いつ、どの商品で利用が減ったか新規調査の前に状況を把握できる。記録の定義や欠損を確認する

市場規模や競合状況を調べる「市場調査」との関係は、市場調査との違いで具体例とともに整理しています。

三木市の若者ミーティングに関連する説明・レクチャーの様子
三木市・若者ミーティングの実践

マーケティング・商品企画のご担当者へ

知りたいことを、
調査の計画に。

若者の声を商品・サービスや地域の企画へ活かすために、目的の整理から対話・共創、結果の活用までご相談いただけます。

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  • 企画への活用を支援

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調査は、目的から活用までを一つの計画にする

目的から活用まで、6つの工程。目的。仮説・問い。対象者。方法・実施。分析・報告。活用

調査方法から先に決めると、回答を集めても判断に使えないことがあります。目的、問い、対象者、方法、分析、次の行動をつなげて計画しましょう。

段階担当者が書くことの例次へ進む前の確認
1 目的次の改修で、休止手続きと配送日変更のどちらを優先するか決定する人と期限が決まっているか
2 仮説・問い予定が変わると使い切れず、休止方法にも気づいていないのではないか結論を決めつけず、別の説明も確かめられるか
3 対象者直近に配送を受けた継続者と、最近解約した人年齢だけでなく、必要な経験を持つ人か
4 方法・実施利用記録を確認し、経験を対話で聞いた後、必要な割合を調べるそれぞれの方法がどの問いに答えるか
5 分析・報告発言・行動・解釈を分け、継続者と解約者を比較する根拠に戻れるか、反対の結果も残したか
6 活用手続き画面の試作をつくり、利用テストで再確認する担当者・判断基準・確認日を決めたか

目的を絞る作業はテーマと仮説の決め方、費用項目は調査費用の内訳、外注先は調査会社の選び方を参照してください。

企業・自治体との対話・共創事例

対話の準備を、実践から考える。NEC:過去・現在の経験から、未来を構想する。JAL・デラサール大学:生活背景を踏まえ、対話の前提をそろえる

Re-Generationの実践には、企業や自治体が若者の視点を知り、一緒に未来を考える取り組みがあります。以下は対話・共創の事例であり、調査手法の効果を比較した実験や、市場全体を代表する統計ではありません。

NEC:一人ひとりの経験と未来の構想をつなぐ

Re-GenerationはNECと連携し、2024年9〜10月に関西・九州・東北で、2030年の自分と未来社会を考えるプログラムを実施しました。個人の過去・現在の価値観を言葉にする時間と、社会の課題や未来を考える時間を組み合わせています。

NECとの未来社会共創プログラムで若者が対話する様子
出典:Re-Generationの実施レポート。

この実践から調査へ応用できるのは、個人の経験を言葉にする段階と、未来のアイデアを考える段階を分けることです。商品企画でも、現在困っていることを聞いた後で、新しい案への反応を確かめると、経験と期待を整理しやすくなります。

JAL・デラサール大学:生活背景の異なる若者と対話する

2023年12月、Re-GenerationはJAL・フィリピンのデラサール大学と「Designing SDGs + Beyond」を実施しました。英語・オンラインでSDGsや持続可能な航空燃料(SAF)について学び、社会課題の解決策を考えるプログラムです。Re-Generationはプログラム開発、現地調査や意見交換、当日の運営・ファシリテーションに関わりました。

JAL・デラサール大学とのオンライン共創プログラムの参加者
出典:Re-Generationの実施レポート。

国や生活環境が異なる人と話すときは、同じ用語を知っていることを前提にせず、共有する情報と、本人の経験を聞く時間を設計します。調査に応用する場合も、説明を聞く前後で回答が変わり得ることを記録し、自然な認知と説明後の評価を分けます。

結果を企画に活かすために、最初に決めておくこと

結果を使う場面まで決めておく。判断する人:誰が企画を選ぶか。判断の基準:何を根拠に比較するか。次の検証:いつ、何を確かめるか

調査の終点を報告書の納品にすると、示唆が実務へつながりにくくなります。会議で誰が何を決めるか、追加で何を確かめるかまで置いておきましょう。

例えば「配送が不便」という結果なら、発言した人の利用状況、困った場面、取った行動へ戻ります。そのうえで、配送日時を変える案と、数量を減らす案を分けて検討します。解釈を一つに急がず、企画の候補と根拠を対応させることが、調査を使うための第一歩です。

若者を対象とする企画では、年齢だけでひとくくりにせず、生活の状況や経験の違いも見ます。対象者との関係づくりや、調査後の共創まで含めて検討したい場合は、Z世代マーケティング・リサーチ支援をご覧ください。

JAL・デラサール大学とのオンラインプログラムの参加者
JAL・デラサール大学との国際共創

マーケティング・商品企画のご担当者へ

知りたいことを、
調査の計画に。

若者の声を商品・サービスや地域の企画へ活かすために、目的の整理から対話・共創、結果の活用までご相談いただけます。

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  • 若者の声を引き出す
  • 企画への活用を支援

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