マーケティングリサーチ研修は、知識を増やすだけでなく、担当者が実務で何をできるようになるかから選びます。調査会社へ依頼する担当者と、自ら質問票や分析をつくる担当者では、必要な演習が異なります。
この記事では、社内の課題、学習目標、演習、研修後の活用をつなげる方法を解説します。受講日程から公開講座を探す場合は、セミナー・講座の選び方をご覧ください。

マーケティング・商品企画のご担当者へ
知りたいことを、
調査の計画に。
若者の声を商品・サービスや地域の企画へ活かすために、目的の整理から対話・共創、結果の活用までご相談いただけます。
- 目的から調査を設計
- 若者の声を引き出す
- 企画への活用を支援
若者の声を企画につなぐ支援内容・進め方・実践事例をご紹介しています。
研修の目的を、実務でできることとして決める

「調査の基礎を学ぶ」だけでは、研修内容も評価も曖昧になります。困っている業務を一つ選び、研修後に作れる資料やできる判断で目標を表します。
| 社内の課題 | 学習目標の例 | 演習でつくるもの | 到達の確認 |
|---|---|---|---|
| 調査目的が広すぎる | 判断したいことと調査課題を分けられる | 目的・仮説・問いの整理シート | 質問と判断のつながりを説明できる |
| 見積もりを比較できない | 工程と成果物を読み比べられる | 同じ条件での提案比較表 | 募集・実施・分析の含有範囲を確認できる |
| 質問が誘導的になる | 経験を聞く問いへ直せる | 質問ガイドと修正理由 | 決めつけを避け、具体的な場面を聞ける |
| 報告が感想で終わる | 発言・解釈・提案を分けられる | 根拠付きの分析・示唆表 | 元の発言に戻って説明できる |
表は研修設計の作成例です。一度にすべての能力を育てようとせず、部署の業務と参加者の経験を踏まえて重点を決めます。
調査設計・実施・分析のどこを学ぶか選ぶ

基礎知識に加え、実際の資料をつくり、他者の視点で確認し、修正する演習を入れると、業務への接続を確かめられます。会社の実データを使う場合は、持ち込み・共有できる範囲を先に確認します。
| 学習領域 | 演習の具体例 | 講師へ確認すること |
|---|---|---|
| 目的・仮説 | 「解約を減らしたい」を、今回決める改修と確認する経験に分ける | 課題の絞り込みに個別のフィードバックがあるか |
| 定量調査 | 質問文と選択肢を作り、回答しにくい点を相互に確認する | 対象者、分母、欠損、偏りまで扱うか |
| 定性調査 | ペアで経験を聞き、誘導や聞き漏らしを振り返る | 進行の実演と実践、修正の機会があるか |
| 分析・報告 | 共通の記録から分類し、異なる解釈を比較する | 事実と解釈を区別し、反対の例も検討するか |
| 外注管理 | 架空の提案書を比べ、不足条件を質問する | 工程、役割、納品物の違いを具体的に扱うか |
研修で使う前提知識は用語集と調査の基本で確認できます。ツールの操作だけが目的なら、調査設計の研修とは分けて検討します。

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公開講座・社内研修・伴走支援を使い分ける

日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)のセミナー案内では、リサーチャー育成の各講座を確認できます。掲載時期により日程・募集状況が変わるため、申し込み前に対象レベル、演習内容、受講条件を確かめてください。受講修了と資格認定は同じものとして扱いません。
| 形式 | 合いやすい目的 | 事前に確認すること |
|---|---|---|
| 公開講座 | 個人が基礎や特定手法を学ぶ | 前提知識、演習時間、質問の機会、募集状況 |
| 社内向け研修 | 部署で用語や判断基準をそろえる | 自社課題への調整、参加人数、事前課題、講師の確認範囲 |
| 実案件への伴走 | 学んだ内容を使いながら計画・実施を進める | 誰が成果物を作るか、確認回数、実施責任と支援範囲 |
「研修を受けたら調査を一人で完結できる」とは限りません。募集、進行、分析などの専門性が必要な工程について、研修後の相談先や確認体制も決めます。
オンライン・集合研修は、演習と添削の進め方で選ぶ

開催場所だけでなく、質問・対話・資料の修正まで実施できるかを確認します。録画視聴とライブ配信でも学び方は異なります。以下は選定時の具体的な確認例です。
| 受講形式 | 活用する場面の例 | 申し込み前の確認例 |
|---|---|---|
| 録画視聴 | 新任担当者が調査用語や工程を事前に学ぶ | 視聴期限、質問の受付、課題提出と添削の有無。「動画を見た後に依頼条件を1枚作り、確認してもらえるか」を聞く |
| オンラインのライブ研修 | 離れた拠点の担当者が共通の調査課題を扱う | 少人数に分かれた模擬インタビュー、共有資料へのコメント、講師の巡回ができるか。演習前に接続と記録方法を確認する |
| 集合研修 | 試作品や実物の資料を使い、観察と対話を練習する | 参加人数に対する講師・補助者の数、実物の準備、演習後に質問ガイドを書き直す時間があるか |
研修後のスキルアップを、実案件と振り返りにつなげる

学習を続けるときは、実務で試す作業と、確認してもらう相手を決めます。次は社内運用の架空の例で、効果や標準期間を保証するものではありません。
| 段階 | 実際に行うこと | 残す資料と振り返り |
|---|---|---|
| 受講前 | 次の商品改修で判断したいことを一つ選び、上司と共有する | 「注文変更の離脱を減らすために、迷う場面を知りたい」という課題メモ |
| 受講後の実践 | 同僚と模擬インタビューを行い、質問を修正する | 誘導した質問、聞き漏らした経験、修正後の質問ガイドを並べる |
| 実案件への適用 | 利用者調査の計画を作り、経験者や依頼先に確認してもらう | 対象条件、方法、役割、成果物を整理した計画と、指摘への対応履歴 |
| 社内共有と次の学習 | 発見した事実、解釈、提案、まだ分からない点を企画会議で共有する | 誰が何を追加検証するかを決め、必要なら分析や進行の専門講座を選ぶ |
新しい分析ツールを学ぶ場合も、先に「どの判断や作業を改善したいか」を決めます。ツールの操作、調査設計、社内への説明は別の能力として振り返ると、次に学ぶ内容を選びやすくなります。
半日の演習例と、研修後の実践をつなげる

以下は、発注担当者が目的と依頼条件を整理するための、4時間の架空の構成例です。標準カリキュラムや提供料金を示すものではありません。
| 時間 | 内容 | 残すもの |
|---|---|---|
| 30分 | 目的、調査課題、方法の基本を確認 | 共通の用語と今回の到達目標 |
| 60分 | 自社課題を、決めたいことと不明点へ分ける | 目的・仮説・問いの整理シート |
| 10分 | 休憩 | — |
| 60分 | 対象者と方法、成果物を設計する | 依頼条件の初稿と未確定事項 |
| 10分 | 休憩 | — |
| 50分 | 他グループが依頼先の立場で質問し、修正する | 修正済みの依頼条件と確認事項 |
| 20分 | 実務で試すことと確認日を決める | 担当者、対象案件、実施期限 |
研修の満足度だけでなく、実務で作った資料を確認します。例えば1か月後に、目的と質問の対応、見積もり比較の漏れ、報告で事実と解釈を分けられたかを振り返ります。これは運用例で、必ず1か月と決めるものではありません。
企業・自治体との対話・共創事例

以下はRe-Generationの対話・共創プログラムです。企業内のリサーチャー研修の効果を測定した事例ではありませんが、学ぶ時間と、考えて表現する時間を組み合わせる設計が参考になります。
SMBC:情報を学んでから未来の利用場面を考える
2024年1月の「第2回Umekita Pot feat.SMBC」では、Web3.0やNFTのレクチャーを受け、2040年の日常を構想するワークショップを実施しました。新しい概念を共有する時間と、参加者が考えを発展させる時間を組み合わせた実践です。

レクチャーで前提を共有した後に、未来の日常を構想する実践です。社内研修へ応用するなら、調査方法の説明後に、自社の具体的な課題を使って質問や企画を作る時間を設けることが考えられます。
NEC:一人ひとりの経験と未来の構想をつなぐ
Re-GenerationはNECと連携し、2024年9〜10月に関西・九州・東北で、2030年の自分と未来社会を考えるプログラムを実施しました。個人の過去・現在の価値観を言葉にする時間と、社会の課題や未来を考える時間を組み合わせています。

個人の経験を振り返り、未来を考える設計は、参加者の異なる視点を出すための参考になります。研修では、全員が同じ解釈へ急いで合わせる前に、各自の仮説と根拠を比較する演習へ応用できます。
研修の依頼前に、課題・対象者・成果物を共有する

相談時には、参加者の担当業務、経験、困っている場面、研修後に使う案件を伝えます。講師へは講義の目次だけでなく、演習とフィードバックの内容を確認しましょう。
若者への調査や共創の進め方を実務に結びつけたい場合は、Z世代マーケティング・リサーチ支援から、必要な学習・支援範囲を相談できます。

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