市制周年事業や地域資源を活かしたまちづくりを進めたいものの、
若い世代を巻き込みたいが、高校生が主体的に動けるワーク設計のノウハウがない……
地域資源をテーマにしてもピンと来てもらえず、議論が盛り上がらない……
と悩む自治体や教育機関のご担当者様も多いのではないでしょうか。
地域に古くから根付く資源を、高校生世代の言葉に翻訳し直して語り合う場をつくることで、世代を超えたまちづくりの議論は一気に動き出します。
兵庫県三木市では、2023年8月から2024年7月の市制施行70周年記念式典までのおよそ1年にわたり、市の三大地域資源「三木金物」「山田錦」「ゴルフ」を切り口に、市内1大学・5高校の若者と「10年後の三木市」を共に描く「市制70周年記念 若者ミーティング」が企画・開催されました。
この記事では、一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)が2年連続でご発注いただき、ワーク設計から本番運営、フィードバックまでを一貫支援した「市制70周年記念 若者ミーティング」について解説し、地域資源を活かした若者参画型事業を成功に導くためのヒントをお伝えします。
なお、一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)では、本事例以外にもZ世代と自治体や教育機関を繋いだイベントも数多くサポートしております。詳しくは、以下の事例紹介ページをご覧ください。
>>自治体/教育機関向けイベント事例 | 一般社団法人リジェネレーション(Re-Generation)
>>企業さま向けイベント事例 | 一般社団法人リジェネレーション(Re-Generation)
右近宣人1999年生まれ 神戸大学 法学部卒業
学生時代、NPO法人en-courege 9期 本部メンバーとして、事業/組織づくりに携わり、メンバー3700名・会員8万名規模に拡大
2023年6月 大企業で新規事業に関わる中、 Z世代・若者と企業・自治体が繋がるプラットフォームを創るため、 一般社団法人Re-Generationを設立。大企業に勤める傍ら、起業も同時に行う「第3の働き方」を行う。
全国のZ世代/α世代を対象としたプログラムを企画・運営を行っている。
「市制70周年記念 若者ミーティング」プロジェクトの概要

「市制70周年記念 若者ミーティング」は、三木市様が「若者たちに『将来も三木市に住み続けたい』と思ってもらえるまちをつくりたい。三木市のことを知ってもらい、好きになってもらいたい」という思いから、市制70周年に合わせて拡大開催された若者参画型のまちづくりプロジェクトです。
ここでは、「市制70周年記念 若者ミーティング」の開催概要、参加対象者、そして一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)が支援した内容についてお伝えしていきます。
開催概要
「市制70周年記念 若者ミーティング」は、2023年8月から2024年7月にかけての約1年間で計4回の協議・フィールドワークを重ね、最終発表を市制施行70周年記念式典の第2部にて実施するという、複数年にわたる中長期型のプロジェクトとして設計されました。
各プログラムの開催時期は以下の通りです。
- 研究・協議期間:2023年8月〜2024年7月(全4回の協議・フィールドワークを実施)
- 最終発表本番:2024年7月7日(市制施行70周年記念式典 第2部)
- テーマ:三大地域資源「三木金物」「山田錦」「ゴルフ」を切り口に、10年後の三木市を共創
- Re-Generation支援年数:2年連続でご発注(市制69年目の企画段階から70周年本番まで一貫支援)
出典:令和6年度三木若者ミーティング研究成果発表会を開催! – 三木市ホームページ / 三木若者ミーティング・代表チームが三木市市制施行70周年記念式典で研究成果を発表しました|関西国際大学
主催
「市制70周年記念 若者ミーティング」は、兵庫県三木市が主催しています。市制周年という節目に、若年層の意見を継続的にまちづくりへ反映させていく市の方針のもと、若者ミーティング自体は以前より継続して開催されてきました。70周年では、その施策をより深く・大きく展開する企画として実施されています。
参加対象者
「市制70周年記念 若者ミーティング」には、三木市内の1大学・5高校から約50名の高校生・大学生が参加しました。
- 関西国際大学(三木市内に本部)
- 三木高校
- 三木北高校
- 三木東高校
- 吉川高校
- 神戸星城高校(吉川町キャンパス)
とくに、関西国際大学のゼミ生が各高校チームに1名ずつ伴走する「大学生→高校生」の横の支援構造を組んだ点が大きな特徴です。年齢の近い大学生がメンターとして並走することで、高校生が安心して発言・議論できる空気を生み出しました。
一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)が担当した内容
一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)は、「市制70周年記念 若者ミーティング」におけるワーク設計から本番運営、アウトプットへのフィードバックまでを総合的にサポートさせていただきました。
具体的なサポート内容は以下の通りです。
- 全体ワーク設計と高校生向けレクチャー資料の作成
- 三木市職員の方々への事前レクチャー(ファシリテーション・問いの投げ方)
- 当日のワーク進行支援とチームファシリテーション
- 各チームのアウトプット5本すべての文字起こしと、平易な言葉でのフィードバック
- 最終発表後のアイデア審査・講評
一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)は、地域資源を「自治体側の課題」と「高校生側の興味」の両方から捉え直し、世代を超えた合意形成を実現する「橋渡し」の役割を担いました。
「市制70周年記念 若者ミーティング」の背景と課題

「市制70周年記念 若者ミーティング」が立ち上がった背景には、三木市が長年取り組んできた若年層のまちへの愛着醸成という課題と、市制70周年という節目を最大限に活かしたい行政側の思いがありました。
ここでは、三木市が誇る三大地域資源と、それを高校生世代に「自分ごと化」してもらうための難しさについて見ていきましょう。
三大地域資源「三木金物」「山田錦」「ゴルフ」

三木市は、兵庫県南部に位置し、ものづくり・農業・観光のいずれもがまちの誇りとなっています。とりわけ全国に知られる地域資源は次の3つです。
- 三木金物:古くからのものづくりの伝統を受け継ぐ刃物・大工道具の産地
- 山田錦:日本酒の原料となる酒米の最高峰品種、三木市は全国有数の産地
- ゴルフ:ゴルフ場の数は日本でも有数、関西を代表するゴルフのまち
市制70周年は、この三大資源を改めて見つめ直し、10年後・20年後の三木市を「次の世代と共に描く」絶好のタイミングでした。
高校生に「金物・酒・ゴルフ」をどう自分ごと化してもらうか
地域資源としての「三木金物」「山田錦」「ゴルフ」は、まちの誇りである一方、高校生世代にとってはやや距離のあるテーマでもあります。日本酒は未成年が直接体験できるものではなく、ゴルフや金物産業も日常生活に近いものとは言えません。
いかに高校生が興味を持ち、自分の言葉でアイデアを出せる状態をつくるか
これが、本企画最大の設計上の課題でした。
加えて、参加するのは特定の課外活動に強い関心がある層ではなく、市内5校から幅広く集まる“普段の高校生たち”です。一般的な「起業ワーク」「ビジネスプラン作成」のようなリテラシー高めのプログラムをそのまま転用しても、参加者の手応えにつながりにくい状況がありました。そのため、ワーク設計・使う言葉・フィードバックの粒度すべてにおいて、高校生世代に向けた再設計が求められました。
Re-Generationの施策/高校生の言葉に翻訳した「3点セット」

一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)は、これまで産官学民連携の事業・企画を多数支援してきたノウハウを活かしつつ、「市制70周年記念 若者ミーティング」では「高校生向け」に大きく踏み込んだ再設計を行いました。具体的には、以下3つを柱とした支援を実施しました。
① 高校生の日常言語に寄せたワーク設計
「アイディエーション」「ビジネスモデル」のような専門用語ではなく、「みんなが普段Instagramで見ているコンテンツは?」のように、日常生活に密着した問いから議論をスタートする設計に切り替えました。これにより、参加者全員が初手で発言できる空気をつくり、その後のアイデア発散へとつなげています。
② 三木市職員への事前レクチャー
当日のファシリテーションに入る三木市職員の方々に対して、事前レクチャーを実施。「高校生に対してどのようなトーンで話すと伝わるか」「どこまで踏み込んだ問いを投げるか」など、当日の進行を具体的にすり合わせました。「企画の見せ方」と「現場での運び方」を同期させることで、ワーク全体のクオリティを底上げしています。
③ アウトプットへのきめ細かいフィードバック
各チームが発表した5つのアウトプットを、Re-Generationのスタッフがすべて文字起こし。1つひとつに対して、改善ポイントと次のアクションを平易な言葉で提示しました。「ここがいい」「ここはこうすると、より伝わる」という具体的なフィードバックを返すことで、高校生が次の議論に手応えを持って臨める環境を整えています。
高校生世代を対象としたワークショップを成功に導くカギは、大人側の「当たり前」を一度棚に上げ、参加者の日常言語に翻訳し直すことにあります。一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)では、ワーク設計・職員レクチャー・アウトプットへの個別フィードバックという3点セットを通じて、参加者の手応えと自治体側の成果の両方を担保する運営を行いました。
当日/高校生が現場へ足を運び、地域資源と出会い直す

参加した1大学・5高校は、それぞれチームに分かれて議論を進行しました。関西国際大学の学生が各高校チームに伴走し、ファシリテーター役として企画・運営を率先して担当。年齢の近い大学生がメンターとして並走することで、高校生が安心して発言・議論できる空気が生まれ、議論の自走を後押ししました。
特筆すべきは、ワークを机上だけで完結させなかった点です。三大地域資源を「自分ごと」として理解するために、参加した高校生たちは実際にゴルフ場・金物関連の現場・山田錦の生産者などへ足を運び、一次情報のヒアリングを行いました。担当者から直接話を聞き、現場の空気を体感したうえで持ち帰った気づきが、最終アウトプットの厚みにそのまま反映されています。
6つのチームから生まれた研究テーマ

2024年7月7日の市制施行70周年記念式典 第2部では、6つのチームがそれぞれの研究テーマに基づき、10年後の三木市に向けた提言を発表しました。
- ゴルフのまち三木での人生経験機会創出:地域の強みであるゴルフを、若年層の人生経験の場として再定義
- SNSで山田錦を世界発信:高校生世代の発信力を活かした酒米のブランディング
- 山田錦の国際展開:海外市場を見据えた特産品の付加価値設計
- KANAMONO(金物の魅力発信):三木金物の文化的価値を、新しい切り口で再パッケージ
- 大学生向けゴルフ体験ツアー:若年層をゴルフのまち三木に呼び込む観光導線の提案
- 山田錦の多角的魅力発信:酒米としてだけでなく、米そのものの魅力に光を当てる発信戦略
出典:令和6年度三木若者ミーティング研究成果発表会を開催! – 三木市ホームページ
「市制70周年記念 若者ミーティング」では、議論を会議室の中で完結させず、高校生自身が地域の現場へ赴いて担い手の声を聞く動線を組み込んだことが、アウトプットの質を大きく押し上げました。地域資源を抽象的なテーマではなく「会いに行ける人」「触れに行ける場」として体感することで、高校生のアイデアは具体性と当事者性を両立できるようになります。
成果と今後の展望
「市制70周年記念 若者ミーティング」は、市制70周年記念式典での発表会という形で結実しました。
ここからは、本プロジェクトが単なる記念事業に留まらず、市の関係者にどのような影響を与え、若者と地域の新たな接点としてどう機能したのかをお伝えしていきます。
1大学・5高校/約50名による地域資源の再発見
2年連続の取り組みを通じて、1大学・5高校/約50名の若者が、三木市の三大地域資源と直接結びつく機会を得ました。チームごとのフィールドワークでは、ゴルフ場・金物業者・山田錦の生産者など地域の担い手に高校生が直接インタビューを行い、これまで接点のなかった世代と現場の交流が新たに生まれています。
市長からの直接評価/式典での好評
2024年7月7日に開催された市制施行70周年記念式典 第2部では、すべてのチームが地域資源を起点とした未来のまちづくり提案を発表しました。三木市長からは、式典の場で、
「若い世代ならではの視点と熱量が随所に込められた、三木市の未来に向けた素晴らしい提言でした」
といった趣旨の高い評価をいただきました。行政・参加者・支援メンバー三者にとって、確かな手応えを共有できる区切りとなっています。
2年連続でのご発注/信頼の継続
「市制70周年記念 若者ミーティング」は、市制69年目の準備フェーズと70周年本番の2年連続でご発注いただきました。1年目に積み上げたワーク設計・職員レクチャー・現場ヒアリングの型が、70周年の記念式典本番に向けてそのまま活きる形となり、自治体内に「若者を巻き込む型」がノウハウとして蓄積されています。
市制周年事業のような「節目」のタイミングで若年層を巻き込む取り組みは、単年で終わらせず複数年スパンで設計することで価値が最大化します。1年目の手応えを翌年の本番設計に直接活かせる体制を組むことで、自治体側のノウハウ蓄積と、高校生・大学生の継続的な学びの両方を実現できます。
三木市様の本事例に対する一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)の想い

私たち一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)は、「市制70周年記念 若者ミーティング」のワーク設計・運営支援に、次のような想いで取り組ませていただきました。
私たちにとって「市制70周年記念 若者ミーティング」は、『高校生向けプログラム』を本格的に手掛けた最初の機会でした。これまで私たちが支援してきた多くの企画は、起業やビジネスプラン立案など、いわゆる”リテラシー高めの学生団体”を対象とした設計になりがちで、組織としても少し意識高い系に寄った資料を作ってしまっている自覚がありました。
一方で、市内5校から集まる”普段の高校生たち”に、同じ枠組みをそのまま当てはめても響きません。『面白そう』と感じてもらえる入り口の言葉、『やってみたい』と踏み出せるワーク、そして『もっと良くしたい』と次に動ける平易なフィードバック──そのすべてを、私たちは現場で再設計しながら、三木市の皆さまと一緒に約1年間を駆け抜けました。
結果として、私たちの組織には『高校生・α世代と地域をつなぐノウハウ』がひとつの型として蓄積されました。同時に、これまでイノベーション領域に偏りがちだった事業の重心を、地域に根ざした企画づくりへと意識的に広げる転換点を得られたとも感じています。三木市の皆さま、関西国際大学の皆さま、そして参加してくれた高校生のみなさん、本当にありがとうございました。
若者・Z世代参画と地域資源活用の課題をトータルサポート
高校生・Z世代の柔軟な発想や熱量は、これからの地域や企業を創る大きな推進力となります。その貴重なアイデアを、自治体や教育機関の事業として実際に動く施策へと形にするには、両者の視点を繋ぐ橋渡し役の存在が鍵を握ります。
一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)は、単なる集客やイベント進行に留まらず、参加者のモチベーション設計から職員レクチャー、アウトプットへのきめ細かいフィードバックまで、ご担当者様の実務負担を減らしながら成果へ直結させる運営をトータルでサポートいたします。
市制周年事業を「やって終わり」にせず、次の10年・20年に向けたまちづくりにつなげたい……
高校生・大学生世代をまちづくりや地域課題の当事者として継続的に巻き込みたい……
とお考えのご担当者様は、ぜひ一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)までご相談ください。抱えている課題やご希望の規模感に合わせて、最適な道筋をご提案いたします。
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なお、一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)では、本事例以外にもZ世代と自治体や教育機関を繋いだイベントも数多くサポートしております。詳しくは、以下の事例紹介ページをご覧ください。
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