【山口県×Re-Generation】「やまぐち未来環境アクション学生プログラム」DAY3を開催|萩のまちを巡り、先人たちの“志”から未来へのアクションを考える

松陰神社を訪れた参加者
松陰神社を訪れた参加者

8月23日、「やまぐち未来環境アクション学生プログラム」のDAY3を、
萩を舞台に開催しました。

本プログラムは、山口県が主催し、一般社団法人Re-Generationが事務局を務める、高校生・大学生等を対象とした次世代環境リーダー育成プログラムです。

気候変動や脱炭素、山口県の地域課題について学ぶだけでなく、フィールドワークや企業との対話を通じて、自分自身の興味・関心を深掘りし、仲間とともに脱炭素社会の実現に向けたアクションへとつなげていきます。

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8月2日に開催したDAY1キックオフセッション(導入研修会)では、山口県、環境省中国四国環境局、エシカルバンブー株式会社から気候変動や脱炭素について多面的に学ぶとともに、「環境自分ごと化ワークショップ」を通じて、自分の日常生活の行動と環境とのつながりを考えました。

DAY1開催レポートはこちら

8月22日~23日に開催したDAY2・DAY3フィールドワーク「志合宿」では、自分たちの目で山口の「環境」と「歴史」を確かめました。

志合宿のテーマは、

「山口の“環境”と“歴史”を知り、未来の“志”へ」

環境・地域・事例について地元の方の声を聞き、仲間との対話を通じて、
今後企業とともに取り組むプロジェクトテーマを具体化!

DAY2では、美祢・秋吉台を舞台に、かつて地域の発展を支えた「石炭」から、現在の産業を支える「石灰石」、さらに秋吉台の自然環境までの「地域を動かしてきた資源」を軸に、地域の発展、産業の変化、資源の「利用」と「保全」の両立について理解を深めました。

DAY2開催レポートはこちら

そして、志合宿の2日目となるDAY3では、明治維新胎動の地である萩を舞台に、地域や社会を動かした先人たちの志から「リーダーとして何が必要か」を学びました。

・なぜ山口から、社会を変える多くの人材が生まれたのか。
・彼らは何を考え、どのように行動したのか。
・そして、自分たちはこれから何を大切にして行動するのか。

萩でのフィールドワーク中の集合写真
コンテンツ

なぜ、DAY3の舞台を「萩」にしたのか

志合宿の2日目(DAY3)のテーマは、1日目(DAY2)の「環境(地域を動かしてきた資源)」から視点を変え、「歴史(地域や社会を動かした人)」です。
次世代環境リーダー育成プログラムで、なぜ歴史や先人について学ぶのか。

本プログラムでは、環境問題について詳しくなることだけではなく、気候変動や脱炭素といった世界共通の課題に対して、「自分なりの問題意識を持ち、仲間とともに考え、実際の行動へ移していく人材を育てること」を目指しています。

かつて山口から生まれた若者たちも、社会が大きく変化する中で、新しい知識や技術を学び、それぞれの「志」を持って行動しました。

現代の気候変動や脱炭素も、社会や産業のあり方そのものが変わろうとしている大きな転換点の一つです。

そこでDAY3では、歴史上の人物について「何をした人なのか」を覚えるのではなく、

「なぜ、その人は行動したのか」
「どのような環境から、その志が生まれたのか」
「人や地域を動かすために何をしたのか」

という視点で、萩のまちを巡りました。

当日は、明倫学舎・萩ジオパークビジターセンター、城下町・藍場川、松陰神社を巡り、「先人たちが生まれた環境」「当時の人たちの暮らし」「先人たちの志」に触れることで、「リーダーとして何が必要か」を考える設計としました。

萩・明倫学舎からスタート。「人を育てる場所」から山口の歴史を見る

DAY3最初のフィールドは、萩・明倫学舎です。

なぜ、最初に明倫学舎を訪れたのか。
それは、吉田松陰をはじめとした個々の人物を見る前に、

「そもそも、山口ではどのように人が育てられてきたのか」

を考えるためです。

社会を変えた人が突然現れるわけではありません。学ぶ場所があり、教える人がいて、仲間と議論する環境があり、新しいものに触れる機会がある。そうした「人を育てる地域の土壌」があったからこそ、その後の行動につながっていきます。

館内では、実際に使われていたものや展示資料などを見ながら、
当時の教育や暮らし、山口から日本の近代化を担う人材が生まれていった背景について学びました。

参加者からも、

「日本史の教科書でしか見たことのないものを、実際に見ることができた」
「明治維新後の日本を創った偉人の考え方や歴史について学ぶことができた」

などの声が寄せられました。

城下町フィールドワーク|歴史上の人物が「実際に暮らしたまち」を歩く

次に、萩の城下町を巡るフィールドワークを実施しました。

《巡ったスポット》

「堀内・城下町エリア」
「藍場川(平安古)エリア」
「藍場川(川島)エリア」
「松陰神社・松下村塾」

現地を歩きながら、ガイドの方から歴史やまちの構造、
そこで暮らしてきた人々の工夫などを学びました。

萩・明倫学舎で学んだ「人を育てる環境」と、城下町に残る「人々の暮らし」、
そして松陰神社・松下村塾で見る「志」を一つのストーリーとしてつなげて考えました。

参加者からも、DAY3について、

「DAY2とは変わって、人にフォーカスを当て、価値が上昇していく様子と、
その周りにまちがつくられていくところを見ることができた」

という声が寄せられました。

DAY2の「資源」とDAY3の「人」という違いが、
フィールドワークを通じて参加者自身にも伝わっていました。

堀内・城下町エリア|まちの姿から「なぜ、こうなっているのか」を考える

現在も残る白壁や道、町並みを見ながら、その一つひとつが単なる「古い景観」なのではなく、その時代の社会や暮らしのあり方によって形成されたものであることを学びました。

参加者からも、

「城下町の白壁がきれいに残っているところを見ることができた」

「道が狭い場所があったり、行き止まりがあったりすることが印象に残った」

といった気づきがありました。

なぜ、この道はこの形なのか。
なぜ、この場所に町がつくられたのか。

目の前にあるものをそのまま受け取るのではなく、「今ある姿には、どのような背景があるのか」を考えることは、地域課題を考えるうえでも重要な視点です。

現在抱えている地域や環境の課題にも、それまで積み重ねられてきた歴史や社会の仕組みがあります。城下町を歩くことを通じて、地域を見る解像度を高めていきました。

藍場川|自然と暮らしがつながる、地域の仕組みを知る

続いて訪れたのが、藍場川周辺です。

この場所で注目したのは、

「自然環境と人々の暮らしがどのようにつながっているのか」

という視点です。

川は単なる景観ではありません。

参加者は現地を歩きながら、川が人々の生活や農業、物資の運搬など、
さまざまな役割を担ってきたことを学びました。

参加者からも、

「川が街の中を流れるだけで、農業や生活、運搬というさまざまな機能を果たしていた」

「藍場川において、人々の暮らしが密接につながっていることが印象に残った」

といった声が寄せられました。

現代では、「地域資源の循環」や「持続可能な社会」という言葉をよく耳にします。
しかし、過去の地域社会にも、その土地にある自然を生活の中で活用しながら暮らす仕組みがありました。

DAY2で考えた「資源を利用しながら、どう残していくのか」という問いを、DAY3では暮らしという視点から考えました。歴史を学ぶことで、これからの持続可能な山口を考えるヒントを見つけることができました。

松陰神社・松下村塾|「人を育てる」から「志を行動に変える」へ

最後に訪れたのは、松陰神社・松下村塾です。

DAY3のストーリーは、ここで再び「まち」から「人」へと戻ります。

萩・明倫学舎では「人を育てる環境」を、城下町や藍場川では「人を育てた地域や暮らし」を見てきました。
そして松下村塾では、その環境から生まれた人々が、どのような志を持ち、行動へ移したのかを考えました。

ここでも、吉田松陰について「何をした人物なのか」だけを見るのではありません。

なぜ、周囲に多くの人が集まったのか。
なぜ、その考えが次の世代へ伝わっていったのか。
どのような姿勢が、人を動かしたのか。

ガイドの方の話を聞きながら、「リーダーとして必要なものは何か」を考えました。

参加者からは、

「熱意があるから行動する。理論があるから納得する」

「自分を信じて旗を立ててこそ、次につなげるリーダーになれると思った」

など、それぞれなりの「リーダー像」も生まれました。
歴史上の人物を「すごい人」として見るのではなく、
自分たち自身のこれからの行動へ置き換えて考える時間となりました。

「フィールドワーク学習最大化シート」で、歴史を自分の行動へつなげる

DAY2に引き続き、DAY3でも「フィールドワーク学習最大化シート」を活用しました。

萩・明倫学舎、城下町、松陰神社など、それぞれの場所で、

「見たもの・聞いたこと」

だけではなく、

「なぜ気になったのか」
「自分たちの活動に生かせそうなことは何か」
「チームメンバーは何を感じたのか」

を整理しました。

参加者からは、

「昔を見つめ直すことの大切さを実感した」

「現場を体感して、人とつながり、成功事例や文化を取り入れることが重要だと感じた」

「好奇心と行動力がある人が、社会を動かす可能性を持っていると思った」

など、単なる歴史上の事実ではなく、今後の自分自身の行動を変える気づきになりました。

また、「ガイドさんの熱意が伝わってきた」「本場のガイドさんからの言葉が心に刺さった」といった声もあり、何を学ぶかだけでなく、誰から学ぶかもフィールドワークの価値となりました。

2日間の学びを、「チームのプロジェクトテーマ」へ

DAY3最後には、「プロジェクトテーマ設定シート」を活用し、2日間のフィールドワークを今後の活動へつなげました。

シートには、
・DAY2で特に興味を持ったスポットと、その理由
・DAY3で考えた「リーダーとして必要な要素」
・チームメンバーそれぞれの考え
・そして、メンバー同士の共通点

を整理する欄を設けました。

DAY2で、

「自分たちは何に興味があるのか」
「地域にはどんな課題や可能性があるのか」

を考え、

DAY3では、

「それに取り組むために、自分たちはどのような姿勢で行動するのか」

を考える。

その両方をつなげながら、チームとして連携企業とともに取り組んでいくプロジェクトテーマを考えました。

一人ひとりの興味から、「チームとして取り組みたいこと」へ

チームで意見を共有すると、それぞれ異なる場所やテーマに興味を持っていた参加者の間にも、少しずつ共通点が見つかっていきました。

参加者からは、

「チームメンバー3人の意見に、初めて共通点を見つけることができた」

「資源の活用が共通点だった」

「共通点や興味からテーマを探すことができた」

といった声が寄せられました。

さらに、

「古き良きものと新しい革新的なものを融合して、物事をつくり上げるという意見が印象的だった」

「個人に働きかけるだけでなく、社会全体へ働きかけた方がよいのではないかという意見が印象に残った」

など、自分とは異なるメンバーの視点が、新しい発想につながっていました。

DAY1で見つけた「自分の興味」
DAY2で出会った「地域のリアルな課題と可能性」
DAY3で考えた「志」と「チームの共通点」

3日間の学びが、徐々に「自分たちは何に取り組むのか」という具体的なテーマへ変わり始めました。

次は、連携企業とともに「志」をアクションへ

DAY1では、「自分」を知りました。
DAY2では、美祢・秋吉台を巡り、「資源・産業・自然のつながり」を知りました。
そして、DAY3では、萩を巡り、「人・暮らし・志」を知り、仲間との共通点から自分たちのプロジェクトテーマを考えました。

参加者は今後、連携企業とともに、それぞれのテーマについてさらに調査や議論を重ね、
地域や環境の課題解決につながる具体的なアイデア・アクション「やまぐち学生・未来環境アクション」へと発展させていきます。

参加者からも、

「高校生ならではの革新的なものになるよう努力します」

「大学生と企業の架け橋になれたらと思います」

「一緒に事業を実行するところまで進めたいです」

「環境保全に取り組みつつ、エンタメとして楽しめる山口をつくりたいです」

など、これから連携する企業に向けた意欲的な声が寄せられました!

環境を知る。
歴史・先人たちの「志」を知る。
そして、自分たちなりの「志」を持って行動してみる。

「やまぐち未来環境アクション学生プログラム」は、
ここから企業との連携を通じて、「学び」から「実践」へと進んでいきます!

松陰神社での集合写真
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