「やまぐち未来環境アクション学生プログラム」がスタートしました!
2026年8月2日、山口市のKDDI維新ホールにて、
「やまぐち未来環境アクション学生プログラム」のDAY1 キックオフセッション(導入研修会)を開催しました。

本プログラムは、山口県が主催し、一般社団法人Re-Generationが事務局を務める、
山口県内の高校生・大学生等を対象とした次世代環境リーダー育成プログラムです。

気候変動問題や地域課題について、専門家からのレクチャー、フィールドワーク、企業との対話を通じて学び、
同世代の仲間とともに、持続可能な山口の実現につながるアイデアやアクションを考えていきます。

※参加者同士が学年や所属を越えて多様な視点を共有できるよう、未来アイデア創出コース(高校生等向け)と未来環境アクション実践コース(大学生等向け)を一体的に実施する構成に変更しました。
気候変動問題や地域課題についての学び、フィールドワーク、課題解決につながるアイデアの創出などを共通のプロセスとし、参加者それぞれの関心や経験に応じて学びを深められる設計としています。

環境教育・次世代育成の企画をご相談ください
高校生・大学生が環境課題を自分ごととして捉え、地域での学びや対話から行動へつなげるプログラムを、目的と対象に合わせて設計・運営します。
開催概要
- 開催日時:2026年8月2日(日)13時30分~18時00分
- 会場 KDDI維新ホール
- 主催 山口県
- 後援 山口県教育委員会
- 事務局 一般社団法人Re-Generation
- 対象 山口県内の高校生・高専生・専門学校生・大学生・大学院生
- DAY1テーマ 環境問題・脱炭素を知り、自分とのつながりを考える

山口の若者から、持続可能な未来へのアクションを
当日は、山口県環境生活部環境政策課長の洲村弘志氏による主催者挨拶からスタートしました。
続いて、一般社団法人Re-Generation代表理事の右近宣人から、プログラムの背景と全体像 について説明しました。

山口県 環境生活部 環境政策課長
洲村 弘志

一般社団法人Re-Generation代表理事
右近 宣人
山口県は、かつて若者たちが世界や社会の変化を捉え、
新しい知識や技術を学び、高い志を持って行動することで、日本の近代化を支える人材を輩出してきた地域です。
当日の説明では、明治維新期の「工学教育×志」に対し、
現代の山口で必要とされるものを 「脱炭素・持続可能な未来×志」と位置づけました。

世界共通の課題である”脱炭素”について、未来を担う若者が先んじて学び、
専門家や企業、地域の関係者と連携しながら行動に移していく。
そうした学びと実践を通じて、山口から次世代の環境リーダーを生み出すことが、本プログラムの目指す姿です。
プログラムは、「①ビジョン策定・課題発見、②アイデア創出、③未来デザイン、④地域社会への発信」という4つのステップで構成されています。DAY1は、その出発点となる「自己理解」の機会として、自分自身と環境とのつながりを見つめることを目的に実施しました。

県・国・企業の3つの視点から、脱炭素を学ぶ
DAY1では、山口県、環境省中国四国環境局、エシカルバンブー株式会社の3者からレクチャーをいただきました。
県、国、企業という異なる立場からの説明を受けることで、参加者が気候変動問題を多面的に捉えます。

山口県の取組と、次世代を担う皆さんへの期待
最初のレクチャーでは、山口県環境生活部環境政策課の遠藤健太氏から、気候変動の現状と 山口県の取組についてお話しいただきました。
気候変動への対策には、温室効果ガスの排出を減らす「緩和策」と、
既に発生している、あるいは将来予測される影響を防止・軽減する「適応策」の両方が必要です。
山口県では、県有施設への太陽光発電設備の導入やゼロカーボン・ドライブの普及啓発、
熱中症予防に向けた暑さ指数の測定・情報発信など、緩和と適応の両面から取組を進めています。
また、脱炭素社会は行政だけで実現できるものではなく、
県民一人ひとり、地域、企業、学校による行動が不可欠であることを伝えられました。
参加者に対しては、知識を学ぶだけでなく、自ら考え、行動し、周囲へ広げる力を身につけ、
将来、地域や学校、企業などで環境リーダーとして活躍してほしいという期待が寄せられました。


気候変動は「遠い世界の話」ではない
続いて、環境省中国四国環境局地域脱炭素創生室の加藤孝治氏から、
「気候変動問題の基礎 と関係者の取組」をテーマにレクチャーいただきました。
世界の平均気温や大気中の二酸化炭素濃度の変化だけでなく、
山口市における猛暑日の増 加、豪雨や熱中症、農作物や漁業資源への影響など、
私たちの身近な地域でも既に気候変動 の影響が表れていることが紹介されました。
また、カーボンニュートラルの考え方や世界・日本の動向に加え、地域脱炭素は環境対策だけではなく、
地域経済の活性化、防災力の強化、交通手段の確保、快適で健康な暮らしなど、
地域課題の解決にもつながることを学びました。
「脱炭素は我慢することではなく、地域や暮らしをより豊かにする取組である」という視点は、
参加者が脱炭素を前向きに捉えるきっかけとなりました。


「竹害」から「竹財」へ。地域資源を循環させる事業
3つ目のレクチャーでは、エシカルバンブー株式会社代表取締役社長兼CEOの田澤恵津子氏から、
「竹資源を活用した地域循環型の脱炭素ビジネス」についてお話しいただきました。

管理されなくなった竹林は、周辺の森林や田畑、住宅地への侵入、土砂災害リスクや生態系への影響など、
さまざまな地域課題につながります。
一方で、竹は成長が速く、計画的に利用すれば継続的に活用できる循環型の地域資源でもあります。
エシカルバンブー株式会社では、竹を、洗剤、繊維、抗菌素材などの日用品へと生まれ変わらせるだけでなく、
研究、環境教育、雇用創出、行政・企業との連携まで 含めた竹産業の構築に取り組んでいます。

レクチャーでは、「エコを企業のエゴにしない」という事業姿勢や、地域・自然・働く人・ 利用者など、
多様な関係者にとって持続可能な事業をつくることの重要性が伝えられまし た。
最後には、参加者に向けて、 「できる自信がついてから始めるのではなく、始めることで自信を育てる」 というメッセージが送られました。

環境問題への取組も、最初から完璧な答えを持つ必要はありません。
身近な困りごとに関心を持ち、調べ、自分にできる小さな行動を始めることが、
未来を変える第一歩になることを学びました。
日常生活を見える化し、環境とのつながりを考える
レクチャー後は、一般社団法人Re-Generationが設計した「環境自分ごと化ワークショッ プ」を実施しました。
気候変動や脱炭素という言葉は、規模が大きく、自分の生活には関係ないように感じられることがあります。
そこで今回は、参加者の1日を振り返り、「衣・食・住」の視点から普段の行動を見える化することから始めました。

STEP1:普段の生活を振り返る
最初に、起床してから就寝するまでの行動を振り返りました。
どのような洋服を選んでいるか、食べ物をどこで買っているか、どのような交通手段で移動しているかなど、
普段は意識していない行動や、そのときの考え方・感情まで書き出しました。

STEP2:行動に「環境視点」を加える
次に、書き出した行動に「環境視点のメガネ」をかけ、環境に与えている良い影響と悪い影響を考えました。
例えば、古着を購入する、水筒を持ち歩く、自転車や公共交通機関を利用するといった行動は、
資源の有効活用や二酸化炭素排出量の削減につながります。
一方で、ご飯を残す、過剰包装商品を購入する、電気を消さない、車で移動するなど、
普段の何気ない行動にも環境への影響が隠れています。

STEP3 自分が関心を持つテーマを見つける
最後に、シートに出てきたキーワードや共通点を整理し、自分が関心を持つテーマを考えました。
参加者同士で内容を共有すると、同じような生活をしていても、
食品ロス、衣類の廃棄、エ ネルギーの利用、交通手段など、注目するテーマが異なることが分かりました。
異なる問題意識を持つ仲間と対話することで、新しい視点や 問いが生まれていきました。


アンケートから見えた、参加者の気づきと変化
DAY1終了後に実施した参加者からは、下記のような感想が寄せられました!
- 山口県や環境に関することを、身近な出来事と結びつけて考えることができそう
- 環境問題や社会課題に対して、「こんな方法もあるかもしれない」と考えることが できそう
- 現在の課題だけでなく、将来どのような地域や社会になってほしいかを考えることが増えそう

また、特に環境自分ごと化ワークショップについては下記のような感想がありました!
- 普段持ち歩いている水筒も、自分のためだけでなく、環境のためになってい たことに驚きました
- 衣・食の部分では無駄の少ない生活ができている一方、住まいや移動には改善点があると分かりました
- 無意識に環境に良いこと、良くないことの両方をしていたことに気づくことができました
環境問題を新しく学ぶだけでなく、これまでの自分の行動を別の視点から捉え直し、
「日常行動が環境に与える影響の見える化と、これから変えることができるポイント」を言語化できたことが、
DAY1の大きな成果となりました。




(プログラム事務局からのフィードバックの様子)
次回は、秋吉台・萩を舞台にした「志合宿」へ

DAY1で参加者は、自分自身の日常生活や価値観を振り返り、環境とのつながりや興味のある テーマを見つけました。
次回のDAY2・DAY3では、秋吉台・美祢・萩エリアを訪れる1泊2日の「志合宿」を実施します。
自分自身を知るDAY1から、地域の歴史と現在を知る志合宿へ。
参加者はフィールドワークで得た経験や問題意識を仲間と共有し、プロジェクトテーマを具体化していきます。
一般社団法人Re-Generationは、今後も山口県や連携企業、地域の皆さまと協力しながら、
若者の視点と地域の専門性・現場感を掛け合わせ、
参加者がアイデアを実際のアクションへ とつなげられるよう伴走してまいります。

高校生・大学生の日常と環境を結ぶ学習から、現地学習や対話へ展開する企画を検討している方は、環境教育プログラムの企画・運営支援で、学習設計・関係者調整・運営の支援範囲をご確認ください。
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