ゼロカーボンシティ宣言をしたものの、そこから何を進めればよいのか決まらない……
脱炭素に向けた計画は作ったが、庁内でも住民にも浸透している実感がない……
最近、自治体の環境政策のご担当者から、こうしたお話をうかがう機会が増えています。
一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)では、環境省が公表する「地方公共団体等における脱炭素施策の実施等の状況」をもとに、都道府県と市区町村を合わせた1,788団体の脱炭素施策を集計しました。そのうえで、都道府県別、自治体の規模別、そしてゼロカーボンシティ宣言のあとにどんな施策が実行されているのかを整理しています。
その結果見えてきたのは、ゼロカーボンシティ宣言は全1,788自治体の68.0%まで広がり、宣言した自治体の98.6%が実行計画を策定している一方で、自治体が自ら保有する設備の脱炭素化はほとんど進んでいないという状況でした。
この記事では、ゼロカーボンシティ宣言後の計画づくりと実行の間に、自治体ごとの差が生まれてしまう理由をお伝えします。あわせて、実行の段階まで進んでいる自治体が具体的に何に取り組んでいるのかを、一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)独自の考察を交えつつご紹介していきます。
ゼロカーボンシティの取り組みを前に進めたい自治体のご担当者は、ぜひ参考にしてください。
右近宣人1999年大阪府生まれ 神戸大学 法学部卒業
神戸大学SDGs推進室の学生委員として、神戸大学・IGES(公益財団法人 地球環境戦略研究機関)連携の脱炭素社会の授業を履修。これを原点に若者・学生と環境課題をつなぐ事業に取り組む。
また、NPO法人en-courage 9期 本部メンバーとしては、全国の大学生を巻き込んだキャリア支援活動を展開。
2023年6月、関西電力で脱炭素分野の新規事業開発に関わる中、一般社団法人Re-Generationを設立し代表理事に就任。神戸市×IGES「未来社会デザインとカーボンニュートラル」、瀬戸内未来ビジョン、HYOGO GREEN NEXT等、全国の若者・学生を対象とした環境学習プログラムを企画・運営している。
ゼロカーボンシティとは

はじめに、「ゼロカーボンシティ」という言葉の定義と、「宣言」、「表明」など混同されやすい表現の違いについて解説していきます。
ゼロカーボンシティの定義
ゼロカーボンシティとは、2050年に二酸化炭素の排出量を実質ゼロにすることを目指すと表明した地方公共団体(地方自治体)のことを指します。ゼロカーボンシティ宣言をした自治体は全国で1,000以上にのぼり、たとえば東京都、京都市、長野県松本市などが宣言済みです。
なお、二酸化炭素の排出量を「実質ゼロ」とは、人の活動によって排出される二酸化炭素などの温室効果ガスの量と、森林などが吸収する量を差し引きしてゼロにすることをいいます。二酸化炭素の排出を完全になくすという意味ではないので、注意が必要です。
「宣言」と「表明」はどちらも同じ意味
ニュースやWebサイトを見ていて迷いやすいのが、「ゼロカーボンシティ宣言」と「ゼロカーボンシティ表明」の違いではないでしょうか。環境省の公式な表記は「表明」ですが、自治体側は「宣言」を使うことが多く、両者が指している意味は同じです。
2050年カーボンニュートラルとの関係
日本政府は、2020年10月に「2050年カーボンニュートラル」を宣言しました。「2050年カーボンニュートラル」は、2050年までに日本全体の温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするという目標です。
ゼロカーボンシティは、この日本全体の目標に、地方公共団体(地方自治体)の単位で足並みをそろえる取り組みにあたります。ゼロカーボンシティ宣言の主体は、国が掲げた目標を自らの区域で達成すると表明した市区町村や都道府県です。
ゼロカーボンシティ宣言をした自治体は1,215(全体の68.0%)

ここからは、全国のゼロカーボンシティ宣言の状況と、都道府県ごとのゼロカーボンシティ表明率の差について解説していきます。
全国のゼロカーボンシティ表明状況
環境省の調査によると、ゼロカーボンシティを表明した地方公共団体(地方自治体)は1,215団体で、都道府県と市区町村を合わせた全1,788団体の68.0%にのぼります。
| 項目 | 団体数 | 割合 |
|---|---|---|
| ゼロカーボンシティの表明 | 1,215 / 1,788 | 68.0% |
| 実行計画(事務事業編)の策定 | 1,714 / 1,788 | 95.9% |
| 実行計画(区域施策編)の策定 | 1,117 / 1,788 | 62.5% |
出典:地方公共団体等における脱炭素施策の実施等の状況 – 脱炭素地域づくり支援サイト|環境省(PDF) ※1
実行計画とは、自治体が温室効果ガスの排出を減らすために作る計画のことです。庁舎や公用車など自治体自身の活動を対象とするのが「事務事業編」、住民や事業者を含めた区域全体を対象とするのが「区域施策編」です。
実行計画のうち事務事業編は、95.9%が策定を終えています。この策定割合が高いのは、地球温暖化対策の推進に関する法律により、すべての地方公共団体(地方自治体)に策定が義務づけられているためです。
都道府県別に見るとゼロカーボンシティ表明率に6倍の開きがある

出典:地方公共団体等における脱炭素施策の実施等の状況 – 脱炭素地域づくり支援サイト|環境省(PDF)をもとに一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)が集計 ※2
全国では68.0%ですが、都道府県ごとに見ると状況は大きく異なります。最も高い栃木県と山梨県は県内すべての市町村がゼロカーボンシティ宣言を終えている一方、最も低い沖縄県は16.7%にとどまっており、その差は約6倍です。
| 都道府県 | 表明率 | |
|---|---|---|
| 高い | 栃木県 | 100.0%(26/26) |
| 山梨県 | 100.0%(28/28) | |
| 北海道 | 97.2%(175/180) | |
| 神奈川県 | 88.2%(30/34) | |
| 富山県 | 87.5%(14/16) | |
| 低い | 徳島県 | 28.0%(7/25) |
| 奈良県 | 20.0%(8/40) | |
| 和歌山県 | 19.4%(6/31) | |
| 沖縄県 | 16.7%(7/42) |
出典:地方公共団体等における脱炭素施策の実施等の状況 – 脱炭素地域づくり支援サイト|環境省(PDF)をもとに一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)が集計 ※2
差が生まれる背景の一つとして、県が県内市町村にゼロカーボンシティ宣言を働きかけているかどうかが考えられます。栃木県と山梨県は、県と全市町村がそろって表明している状態です。
人口1万人未満の自治体はゼロカーボンシティ宣言率が49.0%にとどまる

ゼロカーボンシティ宣言を行った自治体が全体の68.0%ですが、この数字だけでは見えてこないのが自治体の規模による差です。ここでは、自治体の規模ごとに、ゼロカーボンシティ宣言率にどのような違いがあるのかについて解説していきます。
人口10万人を下回るとゼロカーボンシティ表明率が下がる

出典:地方公共団体等における脱炭素施策の実施等の状況 – 脱炭素地域づくり支援サイト|環境省(PDF)をもとに一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)が集計 ※3
市区町村を規模ごとに分けて集計すると、以下のようにはっきりした傾向が出ました。
| 自治体の区分 | 表明率 |
|---|---|
| 政令指定都市 | 95.0%(19/20) |
| 中核市 | 96.8%(60/62) |
| 施行時特例市 | 100.0%(23/23) |
| 人口10万人以上の市区町村 | 93.7%(164/175) |
| 人口3万人以上10万人未満の市区町村 | 77.9%(366/470) |
| 人口1万人以上3万人未満の市町村 | 60.3%(276/458) |
| 人口1万人未満の市町村 | 49.0%(261/533) |
出典:地方公共団体等における脱炭素施策の実施等の状況 – 脱炭素地域づくり支援サイト|環境省(PDF)をもとに一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)が集計 ※3
人口10万人以上の自治体はほぼ表明を終えている一方、人口1万人未満の市町村では49.0%と半数がゼロカーボンシティ未表明です。そして人口1万人未満の市町村は533団体あり、全国の市町村で最も数の多い区分にあたります。
つまり全国の68.0%という数字は、人口規模の大きな自治体のゼロカーボンシティ表明率が高いために、全体として高く出ていることになります。市町村数で最も多い人口1万人未満の自治体では、半数がまだゼロカーボンシティを表明していない実態が、この分析から見えてきました。
人口1万人未満の自治体でゼロカーボンシティ表明率が49.0%にとどまる理由については、後ほど詳しく考察します。
ゼロカーボンシティ宣言と実行の間にある差

ゼロカーボンシティ宣言をした1,215自治体は、そのあと実際にどんな施策を実行できているのでしょうか。ここでは、ゼロカーボンシティ宣言をした自治体の実行計画の策定がどこまで進んでいるかと、個別の施策がどれだけ実施されているかを、別々に見ていきます。
脱炭素(ゼロカーボン)に向けた計画は作られている
ゼロカーボンシティ宣言をした自治体は、脱炭素(ゼロカーボン)に向けた計画づくりまでは着実に進められています。区域施策編の実行計画を策定しているのは表明済み自治体の80.4%で、未表明の自治体(24.4%)の3倍以上です。
ゼロカーボンシティ宣言が脱炭素(ゼロカーボン)に向けた計画づくりの後押しになっていることは、数字からはっきり読み取れます。
個別の施策はほとんど進んでいない

出典:地方公共団体等における脱炭素施策の実施等の状況 – 脱炭素地域づくり支援サイト|環境省(PDF)をもとに一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)が集計 ※4
ところが、庁舎の照明や公用車といった自治体が自ら保有するものを対象にした施策になると、実施率は計画の策定に比べて大きく下がります。
ゼロカーボンシティ宣言をした1,215自治体のうち、計画した脱炭素(ゼロカーボン)施策を実施できている割合は次のとおりです。
| 施策 | 実施した自治体数 | 実施率 |
|---|---|---|
| 実行計画(事務事業編)の策定 | 1,198 | 98.6% |
| 実行計画(区域施策編)の策定 | 977 | 80.4% |
| 新築建築物のZEB Oriented相当以上の達成 | 162(母数610) | 26.6% |
| 調達する電力の60%以上の再エネ化 | 45 | 3.7% |
| 保有建築物の50%以上に太陽光発電を設置 | 25 | 2.1% |
| すべての照明のLED化 | 21 | 1.7% |
| すべての公用車の電動車化 | 3 | 0.2% |
出典:地方公共団体等における脱炭素施策の実施等の状況 – 脱炭素地域づくり支援サイト|環境省(PDF)をもとに一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)が集計 ※4
実行計画の策定は98.6%に達している一方で、庁舎の設備や公用車を対象とする個別の施策は、いずれも3割に届いていません。計画に書かれた内容と、実際に実施されている施策との間には開きがあります。
庁舎の設備や公用車は自治体が自ら管理する対象ですが、すべてを切り替えるには費用と時間が必要です。区域の事業者や住民に働きかける施策となると、さらに難易度が上がると考えられます。
ゼロカーボン施策の実行フェーズに入っているのは133市町村
環境省は、2030年度までに民生部門の電力消費に伴う二酸化炭素排出の実質ゼロを実現する地域として、「脱炭素先行地域」を選定しています。脱炭素先行地域として選定されているのは、全国45道府県133市町村の102提案です。
※2026年9月現在、「脱炭素先行地域」の募集は目標に達したためすでに終了しています。
脱炭素先行地域に選定された自治体は、地域脱炭素移行・再エネ推進交付金の対象になります。環境省は脱炭素先行地域を、ほかの地域が続くための先行事例と位置づけており、
- 脱炭素先行地域に認定された自治体=ゼロカーボン施策の実行フェーズに入っている自治体
と解釈することが可能です。
つまり、ゼロカーボン施策の実行フェーズに入っている自治体(脱炭素先行地域の自治体)は、ゼロカーボンシティ宣言をした自治体の数と比べると1割程度です。
出典:脱炭素先行地域 選定結果 – 脱炭素地域づくり支援サイト|環境省(令和8年2月13日時点)
ゼロカーボンシティ宣言から実行に進まない4つの理由

ここまでの数字を振り返ると、ゼロカーボンシティ宣言と計画の策定までは進む一方で、個別の施策の実行でつまずいている自治体が多いことが分かります。
ここでは、ゼロカーボンシティ宣言から実行に進まない4つの理由について解説していきます。
①脱炭素を専任で担当する職員がいない
人口1万人未満の市町村では、環境部局の職員が数名で、廃棄物処理や公害対応と兼務しているケースが少なくありません。ゼロカーボンシティ宣言は首長の判断でできても、そのあとに脱炭素(ゼロカーボン)の計画を作り、事業者や住民に働きかけていく実務を担う人がいない状況になりがちです。
ゼロカーボンシティ宣言と計画の策定は、担当者が期間を区切って進められる業務です。一方で、個別の施策の実行では、事業者や住民との調整が長く続きます。兼務の体制では、この継続的な業務を担当する人がいないまま、計画だけが残りやすくなります。
②施策が庁内の一部署だけで完結しない
脱炭素(ゼロカーボン)の計画に書かれた施策の多くは、環境部局だけで決められないのではないでしょうか。すべての公用車の電動車化も、すべての照明のLED化も、予算の配分や設備の更新計画を持つ他の部署との調整が必要になります。
さらに区域施策編の施策となると、対象は自治体の外に広がります。事業者や住民の協力が欠かせないため、庁内の調整だけでは進みません。
③予算と技術の確保が追いつかない
庁舎の照明や空調の更新、公用車の入れ替えには費用が必要です。脱炭素先行地域に選定されれば地域脱炭素移行・再エネ推進交付金の対象になりますが、選定されたのは133市町村で、募集はすでに終了しています。
脱炭素先行地域に選定されなかった自治体は、自前の財源と体制で施策を進めることになります。再生可能エネルギーの導入や建築物の省エネ化には専門的な知識も要るため、担当職員が独学で対応するには、限界があるのではないでしょうか。
④地域のなかに一緒に動く相手がいない
一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)では、ここまでの3つよりも大きな理由があると考えています。それは、脱炭素(ゼロカーボン)の計画に書かれた施策を、地域で実行する担い手がいないことです。
行政からの発信だけで、事業者や住民の行動が変わる状態をつくるのは、簡単ではないと考えられます。地域のなかに、行政と一緒に動く相手がいるかどうかで、進み方が変わってくるのではないでしょうか。
職員体制、庁内の調整、予算と技術の3つは、人員や財源が増えれば解決に近づくはずです。しかし担い手の不足は、予算を増やしても自動的には解決しません。だからこそ、担い手をつくることが次の課題になるのではないでしょうか。
ゼロカーボンシティ宣言のあとに実行へ進んだ自治体の事例

ここからは、ゼロカーボンシティ宣言のあとに実際の施策まで進んだ自治体を2つ取り上げ、実行内容と実行できた理由を見ていきましょう。
①兵庫県神戸市|大学と地元経済界を体制に入れた政令指定都市
ゼロカーボンシティ宣言後の施策として、神戸市は人工島ポートアイランドで民間施設への再生可能エネルギーの導入を進めています。導入量は、医療産業都市エリアの太陽光発電が1,991kW、港湾エリアが1,210kWです。あわせてコンテナ型の蓄電池を設置し、広島と神戸港を結ぶ内航船のEV化にも取り組んでいます。
これらの施策は神戸市が単独で進めているわけではなく、ポートアイランド第2期企業自治協議会(PISCA)、神戸商工会議所、三井住友銀行、神戸大学、大阪ガス、阪神国際港湾などが共同提案者になっています。
脱炭素(ゼロカーボン)に向けて、神戸市が大学、銀行と連携した具体的な取り組みは以下のとおりです。
- 神戸大学とは、市内事業者のデータを分析し、詳細な電力データがなくても二酸化炭素の削減効果を試算できるシステムを構築
- 三井住友銀行とは、地域金融機関を巻き込んだグリーンローンの枠組みを、設備を導入する事業者へ提供する取り組みを推進
神戸市の役割としては、建築物再エネ利用促進区域や特例需要場所といった制度を用意して、民間施設への導入を後押しすることに重点が置かれています。
出典:脱炭素先行地域 計画概要(第5回・神戸市) – 脱炭素地域づくり支援サイト|環境省(PDF)
※数値は計画時点のものです
②奈良県生駒市|市民組織が実行主体になっている中規模都市
ゼロカーボンシティ宣言後の施策として、生駒市は市が出資する地域新電力「いこま市民パワー」を通じて、12の自治会に再生可能エネルギーの電力を供給しています。その電源として、太陽光発電を14,390kW導入し、木質バイオマス発電を9,980kW増設しました。また、電力の供給先は12の自治会だけでなく、公共施設群と民間施設群にも広がっています。
本施策では、歩いて行ける交流拠点づくりに取り組むことを要件として全自治会を対象に公募し、手を挙げた12の自治会を対象エリアに選びました。行政が区域を決めて住民に説明するのではなく、自治会が自ら手を挙げて参加を決める形です。
また、施策実行の担い手も住民の側です。具体的には、いこま市民パワーが電力の供給を担っています。あわせて、奈良先端科学技術大学院大学が開発したコミュニティアプリで電気の使用量を見える化し、電気を使う住民や事業者に使い方の見直しを働きかけています。
共同提案者は、いこま市民パワー株式会社、一般社団法人市民エネルギー生駒、奈良先端科学技術大学院大学などです。市民組織と大学の両方が共同提案者に入っているのは、脱炭素先行地域に選ばれた102提案のうち3件だけです。
出典:脱炭素先行地域 計画概要(第3回・生駒市) – 脱炭素地域づくり支援サイト|環境省(PDF) ※数値は計画時点のものです
奈良県全体のゼロカーボンシティ表明率は20.0%と全国で3番目に低い水準ですが、そのなかで生駒市は脱炭素先行地域の選定を受けています。生駒市の事例は、県内の表明率にかかわらず、市町村単位で脱炭素(ゼロカーボン)の実行を進められることを示す好例と言えるでしょう。
共通点はゼロカーボン施策の実行主体が民間であること
政令指定都市の神戸市と、人口規模の異なる生駒市。2つの事例に共通しているのは、行政が単独で進めず、大学・市民組織・地元企業を実行主体に据えていることです。
具体的には、以下の点が挙げられます。
- 計画づくりの段階から、実際に電力を使う当事者が入っている
- 大学や市民組織が、継続して関わる立場として位置づけられている
- 行政の役割が「実施」から「調整」へ移っている
担い手を先につくったからこそ、実行に進めたとも言えます。これは、さきほど見た「脱炭素(ゼロカーボン)の計画は作れるが、施策の実行に移らない」という状況の裏返しです。
ゼロカーボンシティの取り組みでお困りの自治体の皆さまへ

ゼロカーボンシティ宣言は済んだものの、次に何をするか決まらない……
脱炭素(ゼロカーボン)の計画は作ったものの、施策の実行に移せていない……
ここでは、上記のような状況の自治体様に向けて、一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)がお手伝いできる内容についてご紹介していきます。
ゼロカーボン計画を「自分ごと」にする場をつくる
脱炭素(ゼロカーボン)の計画を策定し、広報誌やホームページで住民にお知らせしている自治体は多いのではないでしょうか。ただ、お知らせするだけでは、住民の行動までは変わりにくいのが実情です。
自分が住んでいる自治体の脱炭素(ゼロカーボン)計画に、何が書かれているかを知っている住民は限られます。また知っていても、自分の暮らしに関係のあることとして受け止められないまま終わってしまいがちです。
そこで必要になるのが、住民や若者が計画の内容を自分の生活と結びつけて考える場です。一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)は、こうした場を自治体のご担当者様とともに各地でつくってきました。
一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)ができること
一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)では、以下のような取り組みを通じて、自治体のゼロカーボン計画を住民が「自分ごと化」できる場を提供しています。
- 若者・住民を巻き込むプログラムの企画・運営:課題の設定から集客、当日の進行、成果のまとめまでを一貫して担当します
- 全国の若者・学生コミュニティとのネットワーク:県内外から参加者を集められるため、地域の規模にかかわらず実施できます
- 実施後の発信まで:プレスリリースや実施レポートの形にまとめ、次年度につなげます
一般社団法人Re-Generationと自治体との連携実績
一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)がこれまでに連携してきたのは、神戸市、山口県、福井県、兵庫県、兵庫県三木市などです。いずれも、若者・学生が脱炭素(ゼロカーボン)をはじめとする地域課題に関わるプログラムです。
神戸市「未来社会デザインとカーボンニュートラル」
神戸市では、神戸大学およびIGES(公益財団法人 地球環境戦略研究機関)との共催で、「未来社会デザインとカーボンニュートラル」を神戸大学で開催しました。市の職員や研究者と大学生が同じグループに入り、神戸三宮をカーボンニュートラルな街にする方法を議論しています。
神戸市との取り組みについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。

山口県「やまぐち未来環境アクション学生プログラム」
山口県が主催する「やまぐち未来環境アクション学生プログラム」では、一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)が企画・運営を担当しています。山口県内の高校生・大学生等が対象で、専門家によるレクチャーや秋吉台・美祢・萩エリアでのフィールドワーク、企業との対話を通じて脱炭素を学ぶ内容です。
山口県との取り組みについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。

福井県「Fukui Future Summit」
福井県が実施した「Fukui Future Summit」では、県庁のディレクター5名が自身の担当する課題をそのまま持ち込み、学生25名・社会人5名の計30名が政策の立案から発表までを行いました。
福井県との取り組みについて詳しくは、以下の記事にまとめています。

兵庫県「HYOGO GREEN NEXT」
兵庫県の環境リーダー育成プログラム「HYOGO GREEN NEXT」では、座学とフィールドワークを組み合わせた全3回を通じて、参加者が新たな里山・里海のあり方を実現する事業案をまとめています。
兵庫県との取り組みについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。

兵庫県三木市「市制70周年記念 若者ミーティング」
兵庫県三木市では、市制施行70周年の記念事業として「若者ミーティング」の企画・運営を担当しました。2023年8月から2024年7月まで、三大地域資源である「三木金物」「山田錦」「ゴルフ」を切り口に、市内1大学・5高校の若者が「10年後の三木市」を描いています。
三木市との取り組みについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。

まとめ
この記事では、環境省が公表する「地方公共団体等における脱炭素施策の実施等の状況」をもとに、一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)が都道府県と市区町村を合わせた1,788団体の脱炭素施策を集計しました。そのうえで、独自の観点から分析した結果をお伝えしてきました。
今回の集計と分析で見えてきたのは、以下の5点です。
- ゼロカーボンシティ宣言をしたのは1,215自治体、全体の68.0%
- 都道府県別では栃木県・山梨県の100%から沖縄県の16.7%まで約6倍の開きがある
- 人口1万人未満の市町村ではゼロカーボンシティ表明率が49.0%と半数にとどまり、全国の表明率68.0%は人口規模の大きな自治体の表明率が高いために高く出た平均値である
- ゼロカーボンシティ宣言をした自治体でも計画の策定は98.6%まで進む一方、庁舎の設備や公用車を対象とする個別の施策はいずれも3割に届いていない
- 脱炭素先行地域に選定されたのは133市町村で、ゼロカーボンシティ宣言をした自治体の数と比べると1割程度
ゼロカーボンシティ宣言と計画づくりまでは、多くの自治体が進めています。次の段階で必要になるのは、計画に書かれた施策を地域で実行する担い手です。今回ご紹介した神戸市も生駒市も、大学や市民組織を実行の主体として体制に入れたうえで施策を進めていました。
ゼロカーボンシティ施策の推進なら一般社団法人Re-Generationへ

一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)では、自治体のご担当者様とテーマを相談しながら、若者・学生とともに地域の課題を考える場を各地でつくってきました。テーマの設定から集客、当日の運営、実施後の発信までを一貫してサポートさせていただくことが可能です。
ゼロカーボンシティを宣言したものの、何から始めればよいか決まっていない……
といった段階でも問題ありません。
自治体様の現状をうかがったうえで、これまでの経験から最適な進め方をご提案させていただきます。ゼロカーボンシティの取り組みを「実行」の段階に進めたい自治体のご担当者様は、一般社団法人Re-Generation(リジェネレーション)までお気軽にご相談ください。
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※1 ゼロカーボンシティ宣言(環境省の表記は「表明」)は各地方公共団体(地方自治体)からの報告に基づく令和8年5月31日時点、実行計画の策定は令和7年度 地域脱炭素の推進に関する状況調査による令和7年10月1日時点の数値です。
※2 令和8年5月31日時点の数値です。
※3 令和8年5月31日時点の数値です。都道府県を除く1,741市区町村を対象としています。
※4 各施策の実施状況は令和7年度 地域脱炭素の推進に関する状況調査による令和7年10月1日時点、母数となるゼロカーボンシティ宣言済み1,215自治体は令和8年5月31日時点の数値です。新築建築物のZEB Oriented相当以上の達成のみ、令和4年度以降に新築建築物を設計した610自治体を母数としています。

