若者とは何歳まで?日本・国連の定義と年齢の考え方を解説

若者とは何歳まで?日本・国連の定義と年齢の考え方を解説

「若者は何歳までか」に、どの場面にも共通する一つの答えはありません。 国連の統計では15〜24歳が使われる一方、日本の政策や個別の調査では異なる範囲を対象にしています。企画書や調査結果を読むときは、「若者」という言葉と、実際の対象年齢を分けて確認することが大切です。

この記事では、日本と国連の定義、Z世代との違い、調査や参加募集で年齢を決める際の考え方を整理します。「30代は若者に入るのか」「若者向け企画は大学生を集めればよいのか」といった疑問にも答えます。

一般社団法人リジェネレーション代表理事 右近宣人

右近 宣人 / Ukon Norihito

一般社団法人Re-Generation 代表理事|次世代との対話・共創

1999年生まれ。神戸大学法学部卒業後、2022年に関西電力へ入社。新ビジネス創造コース1期生として新規事業開発に携わり、2023年6月に一般社団法人Re-Generationを設立。

企業・自治体と若者をつなぐ対話・共創プログラムを企画・運営。NECとの社会価値探究プログラムや、SMBCなどとのワークショップに携わる。神戸・三宮や兵庫県三木市でのまちづくり、福井県庁との政策立案ワークショップなどを通じ、若者参画と政策提案を支援。

学生との面談経験と、企業で次世代向けの事業を考えた経験を原点に、若者との対話を大切にしている。

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若者との企画・調査を検討している方へ

「どの若者と考えるか」から、
企画を具体的に。

年齢だけでなく、生活や経験に目を向けて、企画に必要な接点を考えます。リジェネレーションは、企業・自治体と若者をつなぐ対話・共創プログラムを企画・運営しています。

  • 目的に合う対象の整理
  • 若者との接点づくり
  • 対話・共創の企画運営

兵庫県・山口県などで、対象や関心に合わせた若者向けプログラムの企画・運営を担当しています。

コンテンツ

若者の年齢は、定義を使う目的によって変わる

「若者」の年齢は、目的で変わる。国連の統計:15〜24歳。日本の政策:思春期・青年期など。調査・事業:それぞれ対象を設定
一つの年齢基準を、すべての場面に当てはめない

日常会話の「若者」は、話し手や場面によって意味が変わる言葉です。一方、統計では人数を数えるため、政策では支援や参画の対象を定めるために、年齢の範囲を具体化します。この違いを押さえると、資料ごとの数字が食い違って見える理由が分かります。

文脈 対象の考え方 読むときの注意点
国連の統計 15〜24歳 国際的に統一された唯一の定義という意味ではない
日本のこども大綱 思春期・青年期。施策によってはポスト青年期も対象 一律の年齢だけで全施策を判断しない
個別の意識調査 調査ごとに年齢を設定 調査票・対象者・集計区分を確認する
イベントや事業 目的に合わせて主催者が条件を設定 募集要項の年齢・所属・居住条件を確認する

国連は、統計上の対象を15〜24歳としつつ、若者の年齢に普遍的な国際合意はないことも説明しています。したがって「国連では24歳までだから、25歳以上は若者ではない」と一般化する読み方は適切ではありません。出典:国連パートナーシップ事務所

年齢を明記することは、誰かを若い・若くないと評価することではありません。資料がどの人々について説明しているかを、読み手とそろえるための作業です。

日本の政策では「おおむね」の範囲と施策の対象を確認する

政策の考え方と調査区分を分ける。思春期:中学生年代〜おおむね18歳。青年期:おおむね18歳以降〜30歳未満。個別の調査:15〜39歳など、目的別に設定
こども大綱では施策によりポスト青年期も対象

こども家庭庁の「こども・若者の意見反映に向けたガイドライン」は、こども大綱における若者を、思春期と青年期の人々として説明しています。思春期は中学生年代からおおむね18歳まで、青年期はおおむね18歳以降からおおむね30歳未満で、施策によってはポスト青年期も対象とする考え方です。出典:こども家庭庁・ガイドライン、用語の説明

「政府の定義」と「調査の対象年齢」は同じとは限らない

例えば、令和4年度の「こども・若者の意識と生活に関する調査」には、15〜39歳を対象とする調査区分があります。これは、その調査が把握したい生活や意識に合わせた区分です。日本のあらゆる制度で若者を39歳までと定義した、という意味ではありません。出典:こども家庭庁・調査の構成

厚生労働省などの若者向け支援を調べる場合も、制度名と募集・利用条件を確認します。「若年者」「若者」と書かれていても、就業状況や対象年齢が事業ごとに異なる可能性があるためです。検索結果の短い説明だけで、利用できる・できないを判断しないようにしましょう。

「30代も若者か」は、目的を添えて答える

30代を含む調査や取り組みはあります。一方、15〜24歳の統計に30代は含まれません。「30代は若者に入る」とだけ書くより、「この調査では15〜39歳を対象としている」と書く方が、判断に使える情報になります。

若者・Z世代・大学生は、それぞれ違う区分

似ている言葉でも、区分の軸が違う。若者:年齢・人生の段階。Z世代:生まれた時期。大学生:大学への在学状況
同じ年齢の人が、同じ経験をしているとは限らない

若者は主に年齢や人生の段階、Z世代は生まれた時期、大学生は在学状況に関する区分です。 似た人々を指す場面があっても、同じ意味ではありません。

表現 区分の軸 見落としやすい人・違い
若者 年齢・人生の段階 年齢の上限と下限が資料によって違う
Z世代 出生時期をもとにした世代区分 同じ世代も時間とともに年齢が上がる
大学生 大学に在学していること 同年齢で働く人、進学していない人など
若手社会人 就業と経験年数など 年齢だけでは職業経験を判断できない

例えば、地域で働く20代の移動の不便さを知りたいのに、平日の昼間に大学構内だけで意見を集めると、聞きたい人に届かない可能性があります。「若者の声を集めた」という説明より、「市内に住む18〜29歳のうち、学生と就業者に話を聞いた」という説明の方が、結果を使える範囲が明確です。

世代の呼称を比較したい場合は、Z世代とα世代に関する記事も参照してください。本記事では、企画や調査で対象を取り違えないための年齢の扱いを中心に考えます。

若者との企画・調査を検討している方へ

対象と問いをそろえて、
若者との対話へ。

大学生、地域で働く人など、企画の目的によって聞きたい経験は変わります。何を知りたいかを整理し、参加者が自分の経験から考えられる場を設計します。

  • 目的に合う対象の整理
  • 若者との接点づくり
  • 対話・共創の企画運営

兵庫県・山口県などで、対象や関心に合わせた若者向けプログラムの企画・運営を担当しています。

若者向けの調査・事業は「年齢+生活条件」で対象を決める

対象を決める四つのステップ。目的:何を知りたいか。経験:誰の経験が必要か。条件:年齢・地域・所属。接点:届いていない人は誰か
年齢と生活条件を組み合わせて対象を具体化する

年齢を決める前に、何を知りたいのか、誰の経験が必要なのかを一文にします。年齢はその問いに答えるための条件です。

  1. 判断したいことを決める。 例として、地域の夜間の移動手段を見直す、初めて働く人の暮らしを理解する、といった問いを置きます。
  2. 必要な経験を挙げる。 通学・通勤、ひとり暮らし、子育てなど、問いに関わる条件を整理します。
  3. 年齢と地域・所属条件を明記する。 年齢の基準日も決めておくと、募集時の迷いを減らせます。
  4. 参加しにくい人を確認する。 学校経由だけで届くか、勤務時間と重ならないか、オンライン参加が可能かを検討します。

以下は対象設定の作成例です。制度上の標準ではありません。

企画の問い 対象条件の書き方の例
通学時の移動で何に困るか 地域内の学校に通う高校生・大学生等。通学手段ごとに声を聞く
地域で働き始めた人に何が必要か 地域に住む18〜29歳の就業者。勤務形態や居住形態も確認する
地域への意見を幅広く集めたい おおむね16〜29歳を対象に、在住・在学・在勤の条件を明記する

実際に、新城市の若者議会は、市内に在住・在学・在勤するおおむね16〜29歳を対象として説明しています。Re-Generationが関わる自治体の事業でも、目的によって対象の設定は異なります。

兵庫県の取り組み:年齢と地域への関心を組み合わせる

兵庫県の環境リーダー育成プログラムで付箋を使って話し合う参加者
兵庫県「ひょうごZ世代 里山・里海環境リーダー育成プログラム」

兵庫県主催の「ひょうごZ世代 里山・里海環境リーダー育成プログラム」では、Re-Generationが企画・運営を担当しました。募集対象は、兵庫県在住、または県内の里山・里海に関心がある、おおむね30歳以下の人です。全日程に参加する意欲も条件に含めています。

2025年5〜9月に現地訪問やワークショップを行い、参加者15人が4チームで提言を発表しました。年齢だけで区切らず、地域との関係、関心、参加できる日程を組み合わせた対象設定です。

詳しい実施レポートを見る

山口県の取り組み:学校段階と参加経験を踏まえる

山口県の環境プログラムで日常生活を書き出す参加者のワークシート
山口県「やまぐち未来環境アクション学生プログラム」DAY1

Re-Generationが事務局を務める「やまぐち未来環境アクション学生プログラム」は、県内の高校生・高専生・専門学校生・大学生・大学院生を対象としています。2026年8月2日の導入研修では、所属や学年を越えて日常生活と環境とのつながりを考えました。

高校生等向けと大学生等向けに予定していたコースを一体的に実施し、共通の学習過程の中で、それぞれの関心や経験を深める構成にしています。年齢の上限を決めるだけでなく、異なる経験を持つ人が一緒に取り組める内容を設計した例です。

企画に活かせる視点:事業の目的に合わせて、年齢・学校段階・地域との関係を選びましょう。個別事業の参加条件と「若者」全体の定義は分けて示すことが大切です。

詳しい実施レポートを見る

若者の定義に関するよくある疑問

対象を正しく伝える三つの確認。範囲:結果は誰についての話か。比較:年齢区分はそろうか。募集:条件と基準日は明確か
「若者」という言葉に、具体的な対象条件を添える

若者向け事業は、大学生だけを対象にしてもよい?

大学生の経験を知ることが目的なら、大学生を対象にする設計は成り立ちます。ただし、その結果を同年代の就業者や進学していない人にまで広げて説明しないことが必要です。対象を絞ることと、若者全体を代表すると考えることは分けましょう。

年齢の違う調査を比較するときは?

17〜19歳と15〜39歳の結果を、そのまま同じ集団の変化として読むことはできません。共通する年齢区分の集計があるかを確認し、なければ対象の違いを明記します。公開調査を比較する際の確認事項は、調査データの読み方で詳しく整理しています。

募集文には何を書けば伝わる?

年齢・基準日・居住や所属条件・参加に必要な経験を、短く具体的に書きます。「若者歓迎」だけでは、自分が申し込めるか判断できません。対象外か迷う人の問い合わせ先も添えると、条件の解釈を確かめられます。

若者を理解する最初の一歩は、年齢の正解を一つに決めることより、どの人の、どの経験について話しているかを具体化することです。Re-Generationでは、企画の目的に合わせた参加者との接点づくりと、対話・共創の場の設計を支援しています。

若者との企画・調査を検討している方へ

若者と取り組む企画を、
一緒につくりませんか。

誰に、何を聞けばよいかが決まっていない段階でもご相談ください。取り組みの目的と対象を整理し、対話や共創の進め方を一緒に考えます。

  • 目的に合う対象の整理
  • 若者との接点づくり
  • 対話・共創の企画運営

兵庫県・山口県などで、対象や関心に合わせた若者向けプログラムの企画・運営を担当しています。

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