若者の意識調査を探すときは、まず「暮らしを知りたいのか」「働き方を知りたいのか」「情報との接し方を知りたいのか」を決めると、必要な資料にたどり着きやすくなります。同じ若者を扱う調査でも、学生を含むものと働いている人だけを対象にするものでは、答えられる問いが違うからです。
この記事では、公開元で確認できる公的調査・民間調査を、知りたいこと別に紹介します。資料の探し方から、公開データでは分からない点を若者との対話につなぐ方法まで整理します。掲載資料は2026年9月27日時点で確認しています。
若者の声を企画に活かしたい方へ
公開データの先にある、
選ぶ理由を知る。
若者とのインタビューやワークショップを通じて、生活の経験と企画の問いをつなぎます。
- 目的に合う問いの整理
- 若者との対話型リサーチ
- 企画判断の材料づくり
支援内容・実践事例・ご相談の流れを、サービスページでご紹介しています。
若者の意識調査は「知りたいこと」から選ぶ

「若者の考え方を知る」だけでは、探す範囲が広すぎます。企画で決めたいことを、資料で確認できる問いに置き換えてみましょう。
| 知りたいこと | 最初に見る資料 | 分かることの例 |
|---|---|---|
| 暮らし・人との関係・将来への意識 | こども家庭庁「こども・若者の意識と生活に関する調査」 | 居場所、幸福感、自己認識など |
| SNSやテレビとの接し方 | 総務省「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」 | 年代別の利用率、利用時間、情報源 |
| 働く人の意識や転職希望 | 厚生労働省「若年者雇用実態調査」 | 若年労働者の就業状況、働き方の希望 |
| 地域によるキャリアの違い | JILPTの若者のワークスタイル調査 | 調査対象地域での働き方やキャリア観 |
| タイパ・SNSなど個別テーマ | 調査会社が公開するテーマ別調査 | 調査時点の意識や利用場面 |
対象の年齢も先に決めます。「高校生の考えを知りたい」ときに、20〜69歳の調査全体の数値を使っても、必要な答えにはなりません。年齢の範囲を整理したい場合は、若者とは何歳までかを扱う記事を参考にしてください。
暮らし・メディア・仕事を調べる公的資料4つ

こども家庭庁:暮らしと社会との関わりを知る
「こども・若者の意識と生活に関する調査」の結果ページには、結果の概要、対象年齢別の報告書、調査票がまとまっています。令和7年度調査は全国の10〜39歳を対象とし、10〜14歳と15〜39歳を分けて集計しています。調査は2025年11〜12月に郵送・オンラインで実施され、15〜39歳の有効回答は8,012人です。
生活や人との関係の全体像をつかむなら概要版、特定の設問を確認するなら対象年齢別の本文、聞き方を確認するなら調査票という順に見ると効率的です。自社の商品への評価や特定地域のニーズを直接測った調査ではありません。
「内閣府の若者意識調査」として紹介される過去資料を探している場合も、移管先を確認します。令和4年度調査の掲載ページは、2023年4月に内閣府からこども家庭庁へ移管されたことを明記しています。
国際比較をしたい場合は、国内調査と別に、令和5年度「我が国と諸外国のこどもと若者の意識に関する調査」があります。日本・アメリカ・ドイツ・フランス・スウェーデンの13〜29歳を対象に、2023年11〜12月に行ったウェブ調査です。2026年時点の状況と混同せず、調査年と比較する国を確認して使います。
総務省:情報に触れる媒体と時間を知る
情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査は、過年度の報告書も探せる資料です。確認時点の最新版は令和7年度調査で、2025年12月に13〜79歳の1,800人を対象に実施し、2026年6月に公表されています。
アンケートによるサービスの利用状況と、日記式調査による時間の記録を使い分けます。「使っている人の割合」と「1日に使う時間」は別の指標です。媒体別の見方は、若者のSNS利用実態を整理した記事へ進むと確認できます。
厚生労働省:働いている若者の意識を知る
若年者雇用実態調査の結果ページから、調査年別の概況や統計表を確認できます。令和5年調査の対象は、調査対象産業の常用労働者5人以上の事業所と、そこで働く15〜34歳の労働者です。
転職希望や初めて勤めた会社をやめた理由を調べたいときに役立ちます。一方、すべての学生や仕事に就いていない若者を代表する資料ではありません。具体的な読み解きは、若者の仕事観を調査から考える記事と若者の離職率・離職理由の記事で扱います。
JILPT:地域やキャリアの条件を掘り下げる
JILPT「地方の若者のキャリア変化と職業意識」は、札幌・釧路・長野・諏訪で2022年に実施した25〜34歳への調査と、東京都の調査を比較した研究です。全国平均では見えにくい地域差を考える手掛かりになります。
ただし、掲載地域の結果をそのまま全国へ広げることはできません。地域を離れる選択と暮らしの条件を知りたい場合は、若者の地方離れと人口移動の記事も併せて読んでください。
民間調査・海外調査はテーマを絞って探す

公的調査で大きな傾向をつかんだ後、具体的な行動を知るためにテーマ別調査を補うと、資料の役割が明確になります。
| 資料 | 調べられるテーマ | 使うときの対象条件 |
|---|---|---|
| 日本財団「18歳意識調査」 | 18歳前後の価値観、社会・仕事などへの意識 | テーマごとに対象年齢・人数・時期が異なる。結果一覧から該当回の報告書を選ぶ |
| 日本総研「2026若者意識調査」 | サステナビリティ・SDGs、キャリア、社会参加 | 国内の中学生300人・高校生300人・大学生400人。2026年1月のウェブ調査で、就業者全体の調査ではない |
| 日本インフォメーション「タイパに関する意識調査2026」 | 時間効率への意識、効率を求める場面 | 全国16〜69歳、2026年3月のインターネット調査。全体値は若者限定ではない |
| クロス・マーケティング「SNSに関する調査(2026年)実態編」 | 閲覧と投稿、フォローを外す理由 | 全国20〜69歳、2026年6月のインターネット調査。10代は含まない |
| World Happiness Report 2026 | 国際的な人生評価や年齢による違い | 国全体と年齢別の分析、調査期間を分けて確認する |
近年の国際比較を探すなら、日本財団の2026年「国や社会に対する意識(6カ国調査)」も候補です。日本など6カ国の17〜19歳を各1,000人、2026年2月に調査しています。こども家庭庁の5カ国調査とは対象国・年齢・設問が異なるため、割合をそのまま比較しないようにします。
資料が「若者向け」と紹介されていても、実際の対象は幅広い年齢層かもしれません。公開記事で概要を確認した後、必要な設問や年齢別集計が載っているかを見ます。回答条件の照合方法は、調査データを比較する6つの確認点で詳しく説明しています。
幸福度の国際順位は、そのまま日本の若者全員の評価にはなりません。指標ごとの違いは、若者の幸福度を測る調査の記事に整理しました。
若者の声を企画に活かしたい方へ
資料を集めた後の、
「何を聞くか」から。
若者とのインタビューやワークショップを通じて、生活の経験と企画の問いをつなぎます。
- 目的に合う問いの整理
- 若者との対話型リサーチ
- 企画判断の材料づくり
支援内容・実践事例・ご相談の流れを、サービスページでご紹介しています。
公開調査で残った疑問を、若者との対話につなぐ

調査から分かるのは、回答者集団の傾向です。「その選択をした理由」や「どんな条件なら考えが変わるか」は、本人の経験を聞いて補う必要があります。以下は、リジェネレーションが関わった、生活者の価値観を企業の問いにつなぐ実践です。いずれも全国の意識を推計する定量調査ではなく、対話・共創の事例です。
企業の取り組み:NECとの社会価値探究プログラム
NECと共同で企画・運営したプログラムでは、2024年に関西・九州・東北の若者が、自分の経験や価値観を振り返り、2030年の自分と社会の姿を考えました。企業の講義で得た視点と個人の関心を持ち寄り、チームで未来像を発表しています。
公開データで「社会への関心」を知った後に、どの経験がその関心につながったのかを聞く。その問いの具体化に参考になる実践です。NECとの実施レポートでは、プログラムの流れを紹介しています。

企業の取り組み:SMBCなどとの未来の暮らしを考えるワークショップ
SMBC、HashPort、U-FINOなどと連携した2024年のワークショップでは、Web3.0やNFTの講義を受けた後、参加者が現在の一日の過ごし方を整理し、2040年の暮らしを構想しました。リジェネレーションは企画・運営に携わっています。
新しい技術への賛否だけを聞くのではなく、日常のどの場面に関わるかを考える進め方です。公開調査を出発点に自社で聞きたい問いをつくる際も、生活の場面を具体的にすると対話を進めやすくなります。SMBCなどとの実施レポートをご覧ください。

若者の意識調査を探すときによくある質問

無料で読める調査はありますか?
この記事で紹介した公的資料は、結果の概要や報告書を公開しています。民間調査では概要を公開し、詳細レポートの閲覧に登録を求める場合があります。まず公開されている対象・設問・集計範囲で、知りたい問いに答えられるかを確かめましょう。
最新の調査だけを使えばよいですか?
新しさに加えて、対象と設問の適合が必要です。高校生の暮らしを知るための資料と、働く20代の転職希望を知るための資料は別です。過去との変化を見るときは、年齢区分や質問がそろう調査を選びます。
自社の企画に合う調査が見つからない場合は?
公開資料で分かったこと、まだ分からないこと、次に判断したいことを一枚に整理します。そのうえで独自調査が必要なら、若者の声を集める調査・ワークショップ設計の記事を参考に、対象者と質問を具体化してください。資料を増やすことより、次の判断に必要な問いを一つ定めることが出発点です。
若者の声を企画に活かしたい方へ
若者理解を、
次の企画の判断材料へ。
若者とのインタビューやワークショップを通じて、生活の経験と企画の問いをつなぎます。
- 目的に合う問いの整理
- 若者との対話型リサーチ
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